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弱点に気づき、学んだMF渡辺柊斗、MF渡邊凌磨は成長遂げて「NIKE MOST WANTEDグローバルファイナル」へ

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 5月1日から開催される「NIKE MOST WANTEDグローバルファイナル」(イギリス)まであと2か月弱。“日本代表”の座を勝ち取ったMF渡辺柊斗(東海学園高→東海学園大)とMF渡邊凌磨(前橋育英高→早稲田大)の2人は5日、メンタルトレーニングコンサルタントの大儀見浩介氏とプロトレーナー木場克己氏から指導を受けた。渡辺柊は「自分に足りないのはメンタルとフィジカルのところ。きょう両方学ぶことができた。メンタルでは試合中冷静にやっているんですけれども、どこかで緊張してしまっているところがあった。大舞台でやったことがない。選手権予選とかでも準決勝で負けたんですけれど、その前の試合と違う緊張があった。大舞台でやっていなかった分、経験不足が出たというのがある。(学んだことを)やれば。今のままじゃダメかなと思います。まだ1か月半あるのでしっかりしていきたい」。技術面だけでなく、身体的、精神的にも世界と戦うための準備をした2人。この日「気づき」「学んだ」ことを継続して「NIKE MOST WANTEDグローバルファイナル」に備える。

 日本代表DF長友佑都らを指導する木場氏は「自分の体で体感して、それをどうつくっていくかがトップアスリートだと思うんですよね。そこにメンタルが加わると継続するのでちゃんとした身体を作れていく。トップアスリートはここができている。ボクがインテル見に行った時も(元アルゼンチン代表)サネッティがアキレス腱切ってからリハビリの時に自分でストップウォッチを持って走って自分で調整している訳ですよ、トレーナーはいるけれどそれ以外のところを自分でやっている。それ(向上心や継続性、弱さを自分で克服しようとする姿勢)がトップアスリートになれる秘訣だと思います。そういうところは日本の指導者も教えていってあげないといけない」

 渡邉凌はこの日教わったことだけでなく、人との繋がりも将来に繋げていこうという考え。木場氏の指導を受けた後、「シュート打つ時とかもっと体勢整っていれば、もっと速いボールでいいコースにいくだろうし、ドリブル、ショートパスのスピードも上がると思う。いろいろな部分でプラスになると思うので、機会があればまた木場さんに尋ねていこうかなと思う。巡り合わせがないと木場さんに会えないと思うし、こういうところから人との繋がりは生まれてくると思う。(木場氏の指導は4月に)次またあると思うんですけど、2回で終わったらもったいない。長友選手という見本がいるし、そういう身体づくりができればいいと思います」と語り、「NIKE MOST WANTED」の活動後もチャンスがあれば、学んでいく姿勢を口にしていた。

 周囲の支えもあって掴んだ世界への切符。2月21日のジャパンファイナル後、渡辺柊は多くの祝福を受けたという。「自分にとってはずっと実感はないまま学校行ったりサッカーしたりしたんですけどみんな言ってきてくる。『おめでとう』『すげえ』『代表だね』と」。その言葉は世界での挑戦へ向けたエネルギーになる。渡辺柊は「きょうやった感じだと(自分の力は)物足りない。先に繋げて行きたい」と成長を誓った。また渡邊凌は「日本人はまだナイキアカデミーまで行っていない。スカウト陣の目に留まるような動きをして、海外でプロ決めようという気持ちがある。高い目標もって臨みたい」。グローバルファイナルまでに少しでも成長し、イギリスの地で世界で認められて日本人初のナイキアカデミー入りを果たす。

(取材・文 吉田太郎)

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