beacon

[UAチャレンジカップ]好勝負となった東北勢対決、秋田商がPK戦で聖光学院下して3位に!

このエントリーをはてなブックマークに追加

[3.25 UAチャレンジカップ3位決定戦 秋田商高 0-0(PK5-4)聖光学院高 富士緑の休暇村]

 日韓の強豪8チームが参加した「第7回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SPRING」は大会最終日の25日、順位決定戦を行い、東北勢対決となった3位決定戦では秋田商高(秋田)が0-0で突入したPK戦の末、聖光学院高(福島)に5-4で勝った。

 互いの意地と意地とがぶつかり合った東北勢対決だった。前半32分、秋田商はFW菅原晟也(新3年)がスピードを活かして左サイドを突破。ラストパスのこぼれ球をMF仙波拓真(新3年)が右足で狙うが、これはDFがブロックする。秋田商は34分にもパス交換から仙波が決定的な左足シュート。秋田商はこの日も中盤で存在感を示していたMF山本隼主将(新3年)と攻撃力を発揮していたMF伊藤岳歩(新2年)の2シャドーに、相手ゴール前で強さを発揮したFW加賀谷昴貴(新3年)が絡む攻撃で決定機を作り出す。

 一方の聖光学院もMF稲生航(新3年)の配球などからFW藤倉塁(新3年)がスピードを活かして一気にシュートへ持ち込むなど攻め返した。後半には左MF菅野琴哉(新2年)がドリブルシュートへ持ち込むが、これは秋田商GK後藤優弥(新3年)がファインセーブ。26分には右サイドを突破したFW青木汰百(新2年)のラストパスに藤倉が走り込んだ。また藤倉が「前は失点とか簡単に取られていたんですけど、今大会では粘り強く守るところが多くて3試合無失点で終えることができた」と語ったように、この日の聖光学院はピンチを迎えながらも幕田幸成(新3年)と勝又将宏(新2年)の両CBやGK高橋勇飛(新3年)が無失点で良く凌いでいた。
 
 これまで失点の続いていた秋田商もこの試合では佐藤嘉幸(新3年)と東海林翔(新2年)の両CBらが集中力を切らさず無失点。加賀谷が「課題だった失点をゼロに抑えるということで、きょうはその課題のことだけを考えていて、ゼロで終わって良かった」と語ったようにノルマだった無失点で70分間を戦いぬいた。両チームともに、ピッチの選手たちが貪欲に勝利を目指し、ベンチも一緒に戦う姿勢が出ていた好勝負。PK戦決着となった試合は、聖光学院6人目のキックを秋田商GK後藤が止めて秋田商が勝利した。

 聖光学院の藤倉はアンダーアーマーチャレンジカップを振り返り、「個人としてもそうなんですけど、チームとしても成長できたと思う」と納得の表情。そして「自分たちのストロングポイントとかを自分たちは良く知ることができたので、そこをどんどん伸ばしてインターハイでも上目指して頑張っていきたい」と春の戦いへ視線を向けた。また、秋田商の加賀谷は「全国の強豪校とやれて、自分たちの立ち位置が見えたというか。全国に出た時にこういうチームとやった時に1回戦を突破できるのかと言ったら本当に勝てるのか。パスミスであったり、イージーミスで他のチームよりも多いと感じたので改善していかないといけないと感じました」。ここで満足するのではなく、より成長して“本番”で勝ち抜く。
 
(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
第7回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SPRING

TOP