[4.8 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 1-0 福岡U-18 ヤンマー]

　開幕戦独特の緊張感の中で思うようなプレーができない選手が多い中、ガンバ大阪ユースは個々が守備の部分でやるべきことを徹底。右SB奥井大貴主将(3年)は内容については満足していなかったが、「声掛け合って、しっかり失点せずにできた。初戦は勝ちが重要なんで、勝てて良かった」と勝ち切れたことを喜んでいた。

　その奥井は声でチームを後押し。「『失点しない』という雰囲気出して、みんなを盛り上げてプレーできたらいいと僕自身思っていて、それができて、失点もなかったので良かった」。雨もあって難しいコンディションの中での開幕戦。攻撃面のミスが増えたG大阪ユースだったが、特にゴール前の守備についてはミスをしたり、集中を欠いたりするようなプレーがなかった。

　主将が意識して作った「失点しない雰囲気」。後半は福岡U-18に押し込まれる時間帯もあり、クロスまで持ち込まれてはいたものの、その攻撃を跳ね返して無失点勝利を果たした。奥井は「(クロスへの対応は)練習の中からしっかりやっているんでできたと思う。相手をしっかり見ることと弾く場所とか、真ん中へ弾かないと練習から意識してやっています」。J3も経験しているCB岸田悠佑(3年)やCB中島大雅(3年)中心に練習の成果も発揮しての完封勝利だった。

　名門・G大阪ユースで主将を務める奥井は「自分なりにチーム引っ張っていけたらと思っています。みんなに信頼されながら引っ張っていけたらと思います」と語る。主力級の4選手がJ3チームでの活動に専念しているが、それを言い訳にするつもりはない。

「今4人行っている中で自分も絡んでいったりもしてプロ目指してやっていけたらと思っているのと、ユース年代はプレミアリーグとクラブユースとJユースという大きな大会があるのでチーム一丸となって日本一目指してやっていきたい」。奥井が「みんなが『自分』をもって、『誰かがじゃなくて自分が』という気持ちでやっている」という主体的なチーム、G大阪ユース。初戦で不満を残した内容面をまず改善し、努力を続けて成長し、日本一を勝ち取る。
　
(取材・文　吉田太郎)

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●2017プレミアリーグWEST