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[MOM3843]山梨学院MF五十嵐真翔(2年)_中体連出身のドリブラーが流れ変える一撃

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前半18分、山梨学院高MF五十嵐真翔が同点ヘッド

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.13 関東高校大会山梨県予選決勝 山梨学院高 2-1 韮崎高]

 立ち上がりに先制され、攻めながらもなかなか決定打が打てないまま前半半ばへ。それでも、山梨学院高は2年生ドリブラーのヘッドで試合の流れを変えた。

 前半18分、山梨学院は右SB高柳亮吾(2年)のクロスから「練習の時に、よくあの形を作っていて、SBの高柳から『あそこに飛び込んでこい』と言われていて。しっかりボールを見て頭に当てることができて良かった」というMF五十嵐真翔(2年=さいたま市立大谷場中出身)が同点ヘッド。左サイドから中央へ走り込み、練習では無いほどのタイミングで放った一撃がゴールへ吸い込まれた。

 日本高校選抜のGKコーチを務めた経歴を持つ村松征二郎コーチも、「あのゴールが大きかったと思います」と頷く同点弾。このゴールで乗った五十嵐は、自慢のスピードを活かしたドリブルで簡単には止まらない存在となっていた。左サイドの攻防で優位に立つ五十嵐へボールが集まり、縦への仕掛けやラストパス、そしてカットインからのシュート。相手DFを苦しめていた。

「自分、元々右ウイングをやっていて、左ウイングはあまりやったことがありませんでした。今日は色々チャレンジしてみようと思って仕掛けてみたら、意外と行けたので。(左ウイングでも)カットインでシュートやチャンスを作ることが出来ている」。左サイドでも活躍できることを証明。ゴールも決め、また自信をつける一戦となった。

 五十嵐はさいたま市立大谷場中出身。「自分は(山梨学院に)入ってきた時、ここまでできると思っていなくて……1年から積み上げて、3年になったら出れれば良いくらいに考えていたんですけれども」と微笑む。

 だが、「練習には人一倍早く来て先に自主練したり、スプリント入れたりしていて、練習外のところで結構体幹や筋トレを他の人よりもやっている自信はあります」と語る五十嵐は2年生でチャンスを掴み、大舞台で結果も残した。

 技術力も、フィジカル面も伸びしろは十分。「自分は仕掛けのバリエーションがなくて甘いところがあるので、もっと色々なアイディアを持って仕掛けてSBを翻弄したり、クロスやカットインの精度がまだまだ甘いので磨いていければいい。今年のうちに選手権とかインターハイとかでチームで全国制覇もそうだけど、個人として点獲ったり、アシストできていければ良い」と力を込めた。満足せずにできることを増やし、再び結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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