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[MOM4011]清水ユースFW斉藤柚樹(3年)_2か月ぶり公式戦のチームを救う2発

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2得点を決めたFW斉藤柚樹

[9.24 高円宮杯プレミアリーグWEST第14節 履正社2-2清水ユース J-GREEN堺]

 清水エスパルスユースは新型コロナウイルス感染症の影響で、7月末のクラブユース選手権(U-18)以来、約2か月ぶりの公式戦になっていた。トレーニングマッチすら出来ておらず、ほぼぶっつけの状態。それでも2点ビハインドを追いつく意地をみせて、アウェーの地で勝ち点1をもぎ取った。

 チームを救ったのはエースの2発だった。

 履正社高に2点目を奪われた直後の後半13分、DF石川晴大(3年=清水JY)のクロスからチャンスが生まれると、浮き球となったボールをFW斉藤柚樹(3年=清水JY)が左足で蹴り込んで、反撃の1点を奪う。さらに終了間際の同45分にはエリア右でボールを奪ったMF太田成美(2年=清水JY)のマイナスのボールを斉藤が右足で冷静に流し込み、起死回生の同点弾を決めてみせた。

 しかしアディショナルタイムにも斉藤は左サイドを突破したMF西原源樹(1年=清水JY)のクロスに頭から飛び込んだ場面があったが、シュートは右に外れた。「もう一点取れた。正直、そういうところを求めていきたい」。残留を争う相手との直接対決だったこともあり、 反省の言葉が先に並んだ。

 とはいえ、この日の2得点で通算得点は「8」に伸びた。得点ランキングは1位と3点差の5位に浮上。得点王も十分に狙える位置にいる。あくまでも「チームが勝つことが目標」と強調するが、自身がゴールを積み重ねることが、その「勝つこと」への一番の近道であることも分かっている。

 トップ昇格は叶わなかったが、卒業後は関東大学リーグ1部の拓殖大に進学予定。「4年間で修行して、もう一回清水で出来るように頑張りたい」と決意を新たにしている。「自分たちの代で(プレミアから)落とすわけにいかないので、切り替えて、大津戦(10月2日)に勝ち点3を取りに行きたい」。名門ユースの点取り屋が、チームを上昇気流に乗せる。

(取材・文 児玉幸洋)
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