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注目MF畑下葵主将は存在感を意識。「『近大和歌山には8番がおる』という印象をつけさせたい」

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近大和歌山高の注目MF畑下葵主将(3年=セレッソ大阪和歌山U-15出身)

[12.3 高円宮杯プリンスリーグ関西2部第18節 初芝橋本高 0-3 近大和歌山高 J-GREEN堺 S4]

 174cmという身長以上に、ピッチでの姿は大きく映る。近大和歌山高(和歌山)MF畑下葵主将(3年=セレッソ大阪和歌山U-15出身)は、アンカーの位置で攻守の中心に。時に一人でボールをもぎ取り、ビルドアップの中心として長短のパスを通し、驚異的なロングスローを飛ばす。この日は怪我の影響で時間限定の出場だったが、選手権和歌山県予選決勝の再戦で存在感のある動きを見せていた。

 昨年からチームの中心人物。最高学年となった今年は、「1年間やってきて上手くなりましたし、相手と対峙するにあたって、『あんまり負けていないな』というか自信を持ってやっています」。自分が主将として存在感を放つことを意識しているのだという。

「そこは意識していて、チームのキャプテンでもありますし、みんなに厳しい要求をしてきている分、自分が一番じゃないといけないというのありますし、全国大会を去年経験したのでもう一回行きたいというのが強くて、かなり努力しました」

 畑下は関西地方でトップクラスのボランチ。関東の強豪大学への進学を決めているMFは、選手権で活躍して高校選抜入りすること、そして下から這い上がって代表、プロ入りすることを目指している。意識高く過ごしたこの1年間で体重を3kg増量し、球際の強度はより向上。中盤の底の位置でバランスを取りながら、得点が必要な際には前に出て、試合を決めるようなプレーをしてきた。

「目標としている田中碧選手のような、チームの雰囲気作ったり、テンポ・リズムを作ったり、自分が一番ボールに触ればこのチームは良い試合ができているので、意識してやっています」。

 なかなか結果の出ない苦しい1年間だったことは確か。だが、チームとともに成長し、大事な選手権切符を勝ち取った。全国制覇を掲げる主将にとって、選手権は将来へのアピールの大会でもある。「中盤の真ん中にいるのでどしっと構えて『コイツがおるな』と、『近大和歌山には8番がおる』という印象をつけさせたいです」。昨年同様、仲間たちと粘り強く戦いながらチャンスを確実にモノにすること。和歌山王者の大黒柱は、全国舞台でチームを勝たせて評価を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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