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初参戦する舞台が「より楽しみになった」。昌平の注目MF長準喜はプレミアでU-17選抜のライバルたちを超える

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U-17日本高校選抜候補MF長準喜(昌平高2年)がドリブルで前進する

「本当に自分よりも良い選手がいっぱいいますし、良いお手本になる選手がたくさんいるので、そういうところは良い経験になっていると思います」。

 これから年代別日本代表、プロへの飛躍を狙う注目MF長準喜(昌平高2年)にとって、U-17日本高校選抜選考合宿は貴重な経験になったようだ。長はボランチで出場した流通経済大戦(21日)では得意のドリブルを交えたゲームメーク。奪い返しの部分でも健闘した。

 だが、続く日本体育大戦(22日)は不満の内容に。左SHで配球することも奪い返すこともできなかった。スキルや球際の強さはメンバーの中でもトップクラス。だが、対人プレーや他の選手のプレーを理解する面で苦戦をしたという。

 一方で、他のU-17高校選抜候補選手のパスや崩しの質の高さを実感。長は、特にMF安齋悠人(尚志高2年)の動きが印象に残ったという。「足も速くて、仕掛けも上手くて、個人で打開できる。良い選手だなと思います」。今年はその安斎擁する尚志高や青森山田高、前橋育英高、流通経済大柏高とU-17日本高校選抜候補の所属チームとプレミアリーグEASTで対戦することになる。

「チームとしても、個人としても、優勝したいって絶対に思っていますし、逆にこういうところで(ライバル校の選手たちと)同じ場所でやっていたので、改めて負けたくないなと思います」と長。今回の選考合宿を経験したことで、「(プレミアリーグが)より楽しみになった」と微笑んだ。

 長は各学年に年代別日本代表候補選手を擁する昌平の中軸。同じくU-17日本高校選抜候補のMF土谷飛雅(2年)とダブルボランチを組み、技巧派軍団・昌平随一とも言えるスキルと強さ、そしてゴールの部分でも活躍を続けてきた。

 だが、全国高校選手権では3回戦で敗退。前橋育英高戦は「全ての局面で育英の方が上だった」と学ぶ敗戦だった。「(表現が正しいか分からないが、)あの悔しさを忘れるには今年日本一を取るしか無い。チームとしても、日本一を本気で目指すチームに変わろうとしている」選手権や今回のU-17日本高校選抜選考合宿で、プレミアリーグの選手のたちの基準や特長を学べたことは大きい。

 長の弟、U-15日本代表MF長璃喜(FC LAVIDA、3年)がすでに昌平トップチームの練習に参加。2列目に並んでプレーすることもあるという。MF荒井悠汰(3年、FC東京内定)やCB津久井佳祐(3年、鹿島内定)という柱が卒業するが、弟やFW山口豪太(FC LAVIDA、3年)という新たな逸材たちとともに、意識高く練習を続けて日本一を目指す。初参戦のプレミアリーグも、もちろん目標は優勝だ。

 荒井、津久井に続くプロ入りもターゲット。「(昌平は7年連続で高卒Jリーガーを輩出しているため、)良いバトンを受け継げたらなと思います。身長はない分、自分の技術力や強さで勝負したい」。“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグで揉まれながらさらなる成長を遂げ、目標を全て実現する。

(取材・文 吉田太郎)
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