beacon

[新人戦]仲村監督「これが実力です」。東北連覇目指した尚志は準々決勝敗退に

このエントリーをはてなブックマークに追加

尚志高のU-17日本高校選抜候補MF安斎悠人は左サイドで違いを生み出していた

[1.29 東北高校新人選手権準々決勝 尚志高 1-2 遠野高 Jヴィレッジ]

「ウチ、勝ちに行っていたから。本気で優勝狙いに行って、これで負けているからこれが実力です」。ともにU-17日本高校選抜候補のエースFW網代陽勇(2年)と中盤の要・MF神田拓人(2年)がケガの大事をとって不在。ピッチコンディションが悪く、思うようなサッカーができなかったことも確か。それでも、尚志高(福島)の仲村浩二監督は敗戦を厳しく指摘していた。

 0-0の後半開始からFW笹生悠太(2年)とU-17日本高校選抜候補のMF安齋悠人(2年)を同時投入。だが、後半5分、CKの流れから先制を許してしまう。その5分後、安斎が素晴らしい抜け出しから同点ゴール。今大会開幕前にJクラブへの練習参加を経験した安斎は違いを見せていたものの、中盤の攻防戦で遠野高(岩手)に差をつけることができない。

 指揮を執る日本高校選抜の選考合宿後に合流した仲村監督は、「予測とかひっくるめてまだまだだなと」と厳しい。後半18分には相手の速攻から簡単にシュートを打たせてしまい、勝ち越し点を献上した。

 安斎のドリブル突破やCB高瀬大也(2年)のサイドチェンジ、U-17日本高校選抜候補左SB白石蓮(2年)のセットプレーなどからゴール前のシーンを作り出した。だが、遠野の集中した守備から再び破ることはできなかった。

 攻守の要が不在だったとは言え、タレントが揃い、連覇を期待されたチームが準々決勝敗退。4月には19年以来に昇格するプレミアリーグがスタートする。仲村監督は「良い薬になる」。“高校年代最高峰のリーグ戦”へ向けて選手層向上に取り組んでいるが、この日課題となった個々の強度、運動量の部分にもしっかりと目を向けて改善する。

(取材・文 吉田太郎)

TOP