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[デンチャレ]2年連続の日本高校選抜、デンチャレ出場。MF根津元輝は「もっとやれる」

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日本高校選抜MF根津元輝(前橋育英高3年)は昨年未勝利のデンソーカップチャレンジで1勝、海外遠征での活躍を目指す

[3.2 デンチャレグループB第3節 日本高校選抜 3-5プレーオフ選抜 ひたちなか市総合運動公園]

 今回の日本高校選抜メンバーでは唯一となる2年連続でのデンソーカップチャレンジ出場。MF根津元輝(前橋育英高3年)は「大学生相手に翻弄された」昨年の悔しさを持って、「今年こそやってやろう」という思いで大会に臨んでいる。

 だが、チームはここまで健闘しているものの3連敗。「関東Aだったり技術的な部分も、フィジカル的な部分も全然強度が違ったので、正直、圧倒されたところがあったんですけれども、きょうの試合も風が強かったり、(その中で)なかなか自分たちの思うように改善できなかったのがありますね」と首を振る。根津は東海選抜戦に続き、プレーオフ選抜戦で2試合連続先発出場。後半からはキャプテンマークを巻いてプレーしたが、勝利には届かなかった。

 前半、相手の迫力のある攻守に飲み込まれる形で2失点。その後3バックに変更したチームは前半終盤から徐々に距離感を掴み、内容が向上した。根津はダブルボランチを組んだMF松橋啓太(東山高3年)と相談し、前目のポジションで攻撃参加。後半23分にMF小池直矢(3年)とFW高足善(3年)の前橋育英高組が投入されると、彼らとともに攻撃にリズムを生み出していた。

 後半はセットプレーなどから3得点。だが、根津は「1.5(列目)のところにボールが入り切れなかったので、自分もそこでもっとボールに関わる回数を増やしていかないといけない」と首を振る。意思疎通がまだ足りていないという現状。流れの中で得点を奪う力をまだまだ高めていかないと考えている。

「自分ならばできると思うんですけれども」と語るMFは、個人としても、もっとボールに係わる回数を増やし、もっとチームの力になる考えだ。2年連続で日本高校選抜に選出された実力派ボランチは今大会、正確な1タッチパスで攻撃を組み立て、スペースへの絶妙なミドルパス、サイドチェンジでチャンスの起点に。特に守備強度の高さでは大学生にも負けないような動きを見せてきた。だが、中心選手は自身に「もっと」を求める。

「フィジカル的な身体をぶつけ合うところとか負けていないという感覚があるので自信を持ってやれているんですけれども、プレースピードのところで違いがあると思うので、『もっとやれるな』という印象があります」。昨年とは立場が変わり、今年は日本高校選抜のチームリーダーの一人。怪我を抱えているものの、その中でも存在感のある動きを見せる根津はデンチャレで昨年以上の結果を残し、昨年中止だった海外遠征メンバー入りを果たして今後に繋がる時間を過ごす。

「(現在の23名から)18人に絞られて来るので、この大会でメンバー選考があると思うんですけれども、ドイツ遠征に行くことができたら本当に貴重な経験なので、そこで感じたものをしっかり今後のサッカー人生に活かして、海外でやってみたいと思えるような良い時間にしたい」。昨年は怪我に苦しみ、日本一に輝いたインターハイも復帰直後でサブ。それでも先発を奪い返して日本高校選抜に戻ってきたボランチが、大学生や海外選手相手に「もっとやれる」ことを示す。

(取材・文 吉田太郎)
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