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我慢強さと勇気づける声。埼玉平成の歴史を変えたキャプテン、CB清水聖那

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埼玉平成高CB清水聖那主将(3年=坂戸ディプロマッツ出身)は初の県決勝進出、関東大会初出場に貢献

[4.26 関東高校大会埼玉県予選準決勝 成徳深谷高 0-1 埼玉平成高 駒場]

 歴史を変えた世代のリーダーだ。埼玉平成高CB清水聖那主将(3年=坂戸ディプロマッツ出身)は、「自分は中学時代、そんなに上手くなくてあまり声がかかっていなかった」という。技術力を磨くため、埼玉平成へ進学。 それから2年、主将としてチームを関東高校大会初出場へ導いた。

 今大会で初の県4強。勢いは止まらず、準決勝も勝利してまた歴史を塗り替えた。試合後の取材対応で清水は、「あまり実感沸かない感じですね。『本当に関東行けるんだ』と。凄いビックリしています」。それでもピッチでは、誰よりも体を張って守り、声でチームメートを勇気づけていた。

「(対戦した成徳深谷は)ロングキックが多いということで、ヘディング、裏の対応は意識していました。背負うというFWが多かったので、そこで緩く行ってしまうと、前向かれたりというのがある。起点にさせないために一発目ガツンといくことは意識していました」。特に後半は前へ出て厳しいチェック。奪い切れないこともあったが、相手の攻撃の芽を摘み続けた。

 キャプテンとして心がけていることがあるという。「強いチームとかとやる時に緊張していたりすることがある。前線の選手とか自信持ってプレーした方が上手く行くと思うので、なるべくマイナスの言葉よりはプラスの言葉を掛けるようにして、自分が声を切らさずに、みんなを勇気づけるということは意識しています」。関東大会代表決定戦となったこの日も「結構できたと思います」。チームは序盤から自分たちのテクニックや試合巧者ぶりを表現。押し込まれても我慢強さを発揮し、今大会4試合連続となる無失点で初の決勝進出と関東大会出場を決めた。

 清水は埼玉平成での目標だった技術力向上も実感。「技術、止める・蹴るは非常に上手くなったと思います。ロングキックとかも全然蹴れなかったですし、蹴れるようになった」。小学校入学前から面識があるという三島伸也コーチが「我慢強さがある子」と評するリーダー。攻撃面の特長を積極的に出すと同時に、我慢強いチームを作り上げている。今後、県決勝(対武南高)、関東大会と強敵との対戦が続くが、主将はプレーと声でチームを勇気づけ、また新たな歴史を築く。

(取材・文 吉田太郎)

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