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[NBチャンピオンシップU-16]「激しく行くこと」を常に意識。技巧派レフティー、MF加賀屋翼が背中で帝京を牽引

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帝京高MF加賀屋翼(鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)は左足と激しい守備で存在感

[9.17 NBチャンピオンシップU-16準々決勝 東海大相模高 0-3 帝京高 時之栖うさぎ島G]

 技巧派のレフティーが、闘争心をむき出しにして相手に襲いかかっていた。帝京高(東京)MF加賀屋翼(鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身)は準々決勝で2得点を演出。それ以上に印象的だったのが、ファウル覚悟で相手ボールホルダーにアプローチする姿だった。

 勢い余ってファウルになるようなシーンも2度3度。だが、相手に触れるくらいの距離まで全力で追い続け、東海大相模高が得意とするポゼッションを乱していた。「ボランチなので前に行かれるのは。自分のところで止めるくらいの覚悟で、ファウルのところも多分あったと思うけれど、激しく行くことはいつも意識しています」。リーダーとしての自覚もプレーに表れていた。

「今、プリンス(リーグ)の方に永野太一と小林爽人が行っていていないんですけれども、(コーチの)藤倉さんに大会前にリーダーとしてというか総括として名前を呼んでもらったので、そこは自分でチームを引っ張っていかないとなと意識していた」。協力的で一緒になって戦ってくれるチームメートたちを引っ張る形で奮闘。ゲームメークの部分など攻撃面の良さも発揮しての勝利だったが、本人は満足していなかった。

「自分的にはルーキー(リーグに)出ていたけれど、アシストとか、得点をできていなくて、今日は2アシストできたんですけれども、自分でもっと行くところ、ロングシュートとかは自分ももうちょい成長できるところかなと思うので、トレーニングから意識していきたい」

 テクニカルな選手の多い帝京でボールに触れる回数が増加。攻守で味方に声がけして動かすことや予測する部分で成長したと実感している。そしてリーダーシップも向上中だ。「ニューバランスチャンピオンシップU-16」はあと1日。「(チームが勝つことを第一に、)配球だったりとか球際のところでチームに貢献できたらなと思っています」と語るレフティーが帝京を引っ張り、準決勝、決勝でも勝つ。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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