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日本高校選抜MF杉本英誉(青森山田)が自身の予想を上回る好プレー。「楽しむ」ことを忘れず、良さを出して結果を残す

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日本高校選抜MF杉本英誉(青森山田高3年)がドリブル突破を図る

[2.14 練習試合 日本高校選抜 2-1 流通経済大]

「サッカーを『楽しむ』っていう気持ちを忘れなければ、自分は良いプレーができると思ってるので、『楽しむ』っていうことを忘れずにサッカーしていきたいと思います。今日、楽しめましたね」

 日本高校選抜MF杉本英誉(青森山田高3年)が強豪・流通経済大を相手にキープ力と突破力を発揮。「ファーストタッチと同時にスピードに乗って、1枚剥がせた時点で1対1になってたんで、そこで上手く相手を剥がせて、良い感じでアシストできました」というドリブルからゴールをアシストした。

 タッチライン際に張って相手の守りを広げるだけでなく、インサイドにもポジション取り。その中で崩しに係わっていたほか、巧みな身のこなしとテクニック、スピードで突破し、セットプレーも獲得していた。

「自分の中でも、『こんな』って言ってもあれですけど、『できる』とはあんまり思ってなかったんで、自分の良さを出したかなって思います」。本人は徐々に運動量が落ちたことを反省していたが、大事にしている「楽しむ」ことを忘れず、好プレーをしてのけた。

 日本一に輝いた選手権決勝では先制点をアシストし、ダメ押し点となる3点目も演出した。2冠王者・青森山田の右サイドで対戦相手を苦しめ続けた強力レフティー。今月17日の「NEXT GENERATION MATCH」では、選手権決勝と同じ国立競技場でプレーする。

「選手権自体、あまり自分では良くなかったのかなって思うんですけれども、国立は特別な場所ですし、自分がチーム勝たせるんだっていう勢いで、サッカーできたらなと思っています」。気持ちをコントロールしながら自分の特長をより引き出すこと。そして、選手権以上のプレーでチームを勝たせる意気込みだ。

 杉本はこの一年、十分に結果を出せなかったという悔しさを持っている。「波もありましたし、結果をあんまり出してなかった」。SHの得点力や突破力は23年度の青森山田の強さの一因だったが、本人は全く満足していない。

「波がちょっと激しいなっていうのは自分でも思っているので、 気持ちのコントロールだったりっていうのがもっと大事になってくるのかなって自分の中で思っています」。結果にこだわり過ぎるのではなく、この日のように「楽しむ」ことが自分の好プレーにも繋がるという考えだ。

「『楽しむ』っていうことを忘れずにサッカーしていきたい」。15日、日本高校選抜は杉本の進路でもある桐蔭横浜大と対戦。すでに練習参加している桐蔭横浜大戦でも「楽しんで」アピールし、年代別日本代表やプロを目指す今後への弾みをつける。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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