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“裏街道”から圧巻ゴール。日本高校選抜FW高岡伶颯は将来の量産のために、過程を大事に

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日本高校選抜FW高岡伶颯(日章学園高2年)は練習試合で1ゴールをマーク

[2.15 練習試合 日本高校選抜 1-2 桐蔭横浜大]

 日本高校選抜FW高岡伶颯(日章学園高2年)が、圧巻のゴールを決めた。敵陣で前を向いてドリブルを始めると、距離を詰めてきたDFと入れ替わるように右側のスペースへボールを小さく蹴り出す。そして、DFの背中側へダッシュ。DFよりも速くボールに追いついて“裏街道”を完結させたFWは、そのまま右足でゴールを破った。

 当初、スルーパスを出したようにも映ったが、自らボールに追いつき、シュートを打ち切るところまで全てイメージ通り。相手がスピードを落としたところを見逃さず、「トップスピードに乗れる状態だったので、自分が“裏街道”をした感じです」。瞬間的な判断とスピードでDFを攻略し、ゴールに結びつけた。

 ピッチ上のタレントたちに「ヤバイ」と言わしめた一撃。それ以外にも、DF背後を鋭く強襲し、得意のプレッシングでGKのキックをチャージするシーンがあった。U-17日本代表として出場したU-17ワールドカップで4ゴールを叩き出している2年生FWは、日本高校選抜でも存在感のある動き。2ゴール、3ゴールと量産したいという気持ちも持っているが、現在は目先の結果よりも過程を重視しているようだ。

「自分の得点はもちろん取りたいですけど、その過程までがやっぱり大事だと思うので」。闇雲にDF背後へ走るのではなくパスの出し手のことや状況も考えてプレーすること。プリンスリーグ九州1部得点王、選手権宮崎県予選決勝での2年連続ハットトリックなど結果を残してきているが、よりゴールを奪える選手になるために過程、質の向上を自身に課している。
 
 無念の初戦敗退に終わった選手権後に、J1クラブの練習に参加。プロの選手たちの姿勢から影響を受けた。「プロの人たちは仕事でやっている。僕たちが練習生であろうが、やっぱり本気で来てくれたので、プロになるっていうことはそういう覚悟がないといけないんだなって感じました」。人一倍の向上心を持って飛躍を続けてきたストライカーは、学んだことをまた吸収。意識高く日々を過ごし、成長の角度を変える。

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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