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[全国総体]選手権4強のメンバー多数残す矢板中央、松商学園に逆転勝ち

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[8.1 全国高校総体1回戦 矢板中央 2-1 松商学園 具志川多種目球技場Bコート]

 1月の全国高校選手権4強の矢板中央(栃木)が苦しみながらも初戦を突破した。1日の平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」1回戦で松商学園(長野)と対戦した矢板中央は先制されながらも途中出場のMF渡辺光の決勝ゴールなどにより2-1で逆転勝ち。2回戦へと駒を進めた。

 先制されても勝利を知る経験豊富な軍団は揺るがなかった。矢板中央は前半7分に松商学園のエース、土井亮祐に先制ゴールを許す。だが、日本高校選抜候補のMF渡辺裕紀主将が「1点取られても焦りはなかった。焦って前へいくよりも落ち着いていこうといっていた」と振り返り、高橋健二監督も「昨年と違うところは経験値があるところ。取られても0-1なら必ずチャンスがあると考えていた」と自信を見せたように、選手権での躍進を知るメンバーがベンチにも構える矢板中央はじりじりと相手にプレッシャーをかけていった。

 カウンターからしっかりとつなぎ、ゴール近くまでボールを運んでいた松商学園の攻撃は脅威だった。だが、体調不良でベンチスタートだったDF水戸隆靖が前半終了間際の出場からチームを締め、注目のストライカー中田充樹ら攻撃陣が圧力をかけると後半10分、ゴール前の混戦からMF堀越龍也が同点ゴール。そして14分には左ショートコーナーからSB阿久津貴紀の上げた左クロスを渡辺光が頭で合わせて試合をひっくり返した。

 選手権では鉄壁の守備陣の力で勝ち進んだが、今年は中田や堀越、左サイドで存在感を放った阿部潤、そして渡辺光と選手権で経験を積んだ攻撃陣が充実。昨年以上の爆発力、そして勝利を掴み取る経験を武器に矢板中央が夏の全国でも進撃する。

(取材・文 吉田太郎)

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