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[全国総体]関東対決制した西武台、埼玉県勢12年ぶりの8強進出

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[8.3 全国高校総体3回戦 矢板中央 1-3 西武台 具志川多種目球技場Aコート]

 平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」は3日、3回戦を行い、1月の全国高校選手権4強の矢板中央(栃木)対西武台(埼玉1)は西武台が3-1で快勝。埼玉県勢としては12年ぶりとなる8強進出を果たした。

 放ったシュートは実に22本。矢板中央のGK三浦拓の好守の前に大量得点を奪うまではいかなかったものの、序盤から決定的なチャンスをつくり続けた西武台が関東対決を制して8強へ駆け上がった。矢板中央の2年生DF遠藤哲史が開始わずか14分で負傷退場。中盤の柱を担う渡辺裕紀主将を最終ラインに下げて対応した矢板中央に対して、西武台はMF末松光を中心としたパスワークとDFラインの背後を再三強襲した佐々木雅人、清水慎太郎という2トップの得点力で攻め勝った。

 2得点を挙げた佐々木が「タレント力は、ない」と苦笑したようにMF三浦大輝やFW佐瀬達也といった好タレントを擁し、全国的にも評判の高かった昨年とは違う。個々の力が落ちるとされた選手たちは「オマエらはヘタなんだから1.5倍頑張らないとダメだ」と常に鼓舞されてきた。チームは6月の第53回関東高校サッカー大会で優勝するなど実績も残しているが、慢心するようなこともなかった。守屋保監督は仲間のために頑張ることのできる選手たちを評価。「試合で誰かがミスしてもくじけないところがある。腐ることがないんです。今年は全員が一人ひとりを支えるチーム」と説明した。
 その選手たちが尚志(福島)、矢板中央と前評判の高かったチームを撃破。この日の快勝劇で俄然注目度も高まった。準々決勝は優勝候補筆頭の流通経済大柏を破った米子北と激突。「力がない」という評価を1.5倍の練習量で覆した西武台は、準優勝した95年以来の準決勝、決勝へと駆け上がるのか。

(取材・文 吉田太郎)

平成22年度全国高校総合体育大会「美ら島沖縄総体2010」

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