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山田暢とともに負傷交代の浦和DF坪井「僕らが抜けた影響は大きかった」

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[9.7 ナビスコ杯準決勝第1戦 川崎F3-2浦和 等々力]

 理想的な試合運びを見せていた浦和レッズだったが、アウェーでのナビスコ杯準決勝第1戦では痛恨の逆転負けを喫した。7月13日に行われたJリーグでは、0-4と大敗を喫した川崎フロンターレを相手に、前半終了間際にFW興梠慎三のゴールで先制すると、後半の立ち上がりにも、興梠が2点目を挙げてリードを広げた。川崎FのFW大久保嘉人にも「強かった。浦和は完璧だった」と言わしめたが、それも後半15分までだった。

 雲行きが怪しくなり始めたのは、後半15分。最終ラインの中央に入ったDF山田暢久が足をつって交代となる。後半22分にFWレナトに1点を返されると、その2分後には右CBを務めていたDF坪井慶介まで足がつって、交代を余儀なくされた。「山田と坪井が交代になって、それまで守備はマンマークで守れていたが、2人が代わってからは相手をフリーにさせ過ぎた」と、ペトロヴィッチ監督は嘆いた。結局、後半34分に大久保に豪快なミドルシュートを叩き込まれると、後半35分にも左サイドを突破され、大久保に2点目を決められた。

 坪井は「試合途中に最終ラインの選手、2人が一気に交代するのは大きい。僕らが抜けた影響は大きかった」と反省し、唇を噛む。だが、同時に個々の守備にも見直すべきところがあると言う。「相手もシステムを変えましたが、カバーリングと人に付く守備の基本ができていれば、対応できていたはず。マンツーマンでも、ゾーンでも関係ない。最後は1対1の場面なんだから。前半は良いバランスで守れていたんですけどね」と、肩を落とした。

 山田に代わり、最終ラインの中央に入ったDF永田充は「押し込まれる時間帯に、最終ラインの2枚が代わることになってしまった。ずっと試合に出ている選手たちは体力的にもきつくて、一度ラインを上げたときに、うまく上げられなかった。それでズルズルと下がってしまった部分がある。キツイのは分かっていたけれど、もう少し、やらせないといけなかったかなと思います」と、チーム全体の消耗が激しかったために、ラインコントロールがうまくできなかったと明かした。

 試合運びにも、課題は残る。アウェーで2-1とリードしていた。このとき、浦和は前半のように守るのではなく、相手とのカウンターの打ち合いに応じてしまった。これについてMF宇賀神友弥は「僕らは守りに入ったらやられると思ったので、追加点を取りに行こうとしていました」と説明し、「その中で悪いボールの取られ方をしてしまい、カウンターを受けた。攻めきろうという思いが強かったですが、時間をつくっても良かった」と続ける。守備についても永田は「違う戦い方もあったかなと思います。ブロックをつくって引くとか、状況、状況で判断してやれれば良かった」と反省した。

 前回のリーグ戦に続き、川崎Fには課題を突き付けられることになった。10月12日に行われる第2戦で、この借りを返さなければならない。「アウェーで2点取れたことは大きい。プラスに考えて、もう一戦できるから、次に切り替えたい」と、永田は前を向いた。

(取材・文 河合拓)

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