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[大学MOM59]慶應義塾大MF藤田息吹(2年)_U-19代表合宿を前に弾みの劇的弾

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.17 関東大学1部第2節 慶應義塾大 1-0 早稲田大 西が丘]

 慶應義塾大のU-19日本代表MF藤田息吹(2年=藤枝東高)が視察に訪れたU-19日本代表の布啓一郎監督の前で劇的な決勝弾を叩き込んだ。

 0-0のまま迎えた後半41分、藤田はPA内右サイドでボールを持ったFW森田達見(2年=川崎F U-18)が冷静に上げたラストパスを右足ダイレクトで決勝ゴール。「入るとは思わなかった」と苦笑いしたヒーローだったが、それでも一撃でチームを救った。

 試合後にはU-19代表の布監督に挨拶。「点、決めたな」と讃えられたという。3月末からのU-19代表アメリカ遠征では、同チームに負傷者が出たことからアメリカ出発前夜に緊急招集。藤枝東高(静岡)2年時に全国高校選手権決勝進出を経験するなど活躍してきたMFだが、これが自身初めてとなる年代別日本代表選出だった。慌しい準備と出発。それでも最大の武器である運動量の多さでアピールに成功し、18日から始まるU-19代表候補静岡合宿メンバー入りを勝ち取った。
 「アメリカでは左サイドハーフや左サイドバックでプレーしました。短期間で自分自身が上手くなったということはないけど、みんなの意識の高さに刺激を受けました」という藤田はこの日の早慶戦でもアピールポイントの運動量の多さを披露。3ボランチの左サイドから再三ゴール前へ走りこんでいた。早大の堅守の前になかなかパスが出てこなかったが、最後の最後で結果を出した。

 これまでトップチームで決めた公式試合のゴールは昨年の早慶定期戦で決めたひとつのみ。それに続くゴールが伝統の早慶戦で再び生まれた。この試合チームのパフォーマンスに不満げだった慶大のイ・ウヨン監督も「早稲田キラーですね」と讃えるゴールで代表合宿へ向けて勢いをつけた。「自分は走んなきゃダメな選手。球際とかで戦っていかなければならない」と藤田。U-19代表生き残りへ向けて、静岡合宿でも自分の武器で存在感を示す。

(取材・文 吉田太郎)
[大学サッカー]

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