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[MOM139]明治大FW梅内和磨(2年)_リーグ戦初先発で王者待望の今季初ゴール

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.22 関東大学1部リーグ第4節 明治大3-0駒澤大 西が丘]

 開幕3試合無得点の明治大をリーグ戦初先発の2年生MFが救った。攻撃陣の不振が続く明大はこの日、FC東京U-18時代にJリーグユースカップ日本一を経験しているMF梅内和磨(2年)を初めて先発起用。「点が欲しいのは分かっていた。チームが勝つことが第一だけど、オレがヒーローになったらいいと。絶対オレが取ってやると思っていた」という梅内は、開幕3試合未勝利と危機的状況にあった昨年王者の期待にこたえた。

 前半8分、明大はSB小川大貴(2年=磐田ユース)が右サイドのスペースへ出したパスにMF三田啓貴(3年=F東京U-18)が反応。その折り返しに飛び込んだ梅内が左足シュートを放つ。「これで決めたかった」というファーストシュートはDFに阻止されたが、その跳ね返りを頭で押し込み、歓喜を爆発させた。「ユースの時、自分のゴールは3点取ったうちの2点目とか3点目ばかり。こういう大事な試合で、チームのために先制点を取れたことがうれしかった」。

 この日守備面で最も存在感を発揮していたのは梅内も「楠木さんは本当にすごかった」というMF楠木啓介(4年=鹿児島実高)。ことごとくセカンドボールを拾い、最終ラインまでカバーする先輩たちに後押しされた。その中、3トップの右FWで先発した梅内自身も「運動量が自分のとりえ。一番走っているのはアイツだと思われるように」前線から相手を追い回した。ロングボールの起点となった駒澤大の最終ラインにチェイシングを繰り返す。攻守に奮闘した結果、チームは3-0で快勝。沈んでいたチームに笑顔をもたらした。

 この日は抜擢に見事応えた梅内。ただ、リハビリを続けていた主力MF田中恵太(4年=三菱養和SCユース)がチームに合流したため、今後も試合に出続けることができるかどうかは分からない。それでも「途中出場でも自分のやることは変わらない。萎えないように、いつでもいけるように準備しておく」。公式戦初先発で結果を残した男が、巻き返しを目指す王者を今後も勢いづかせる。

(取材・文 吉田太郎)

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