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[MOM104]流通経済大MF中里崇宏(3年)_ライバル校の監督の指導で生まれた2ゴール!

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]

[9.10 第84回関東大学サッカーリーグ戦・後期1部リーグ第12節 中央大1-2流通経済大 熊谷陸上競技場]

 ついに関東大学サッカーリーグ戦が始まった。開幕戦、中央大との一戦で2ゴールを挙げる活躍をみせたのは流通経済大・MF中里崇宏(3年=流通経済大柏高)だ。1点ビハインドからの2ゴールという、まさにマンオブザマッチの働きでチームを勝利に導いた。

 今回の活躍の裏にある要因のひとつは、実は明治大の神川明彦監督との出会いだった。チームでは中野雄二監督の指導を受けているが、この夏には、関東大学選抜の一員として、韓国遠征へと参加した中里。そこでの指揮官が神川監督だったのだ。

 「神川さんから、いい指導を受けれた。『戦う』っていう部分で運動量が必要だったり、守備でも貢献することを改めて学べて。それが一つのきっかけになりました」という韓国遠征で、中里は大きく成長。この遠征では、3試合で2得点を挙げる活躍をみせた。

 『戦う』ことへの意識改革は、所属チームに戻っても継続。流通経済大で中野監督の下で培ってきたものに加えて、新たに『結果』を意識しながら練習へと取り組み、「1試合で1得点か1アシストは出来るように」との目標を胸に、日々練習へと励んできた。そして迎えた後期リーグ開幕戦。2得点という、これ以上無い結果を残した。この日の活躍に中里は「やってやろうって試合に出てたので、してやったりという感じです」と笑顔で話した。

 ちょうどこの日は、第2試合が明治大の試合だったため、神川監督もスタンドで中里のプレーを目にしていた。関東大学選抜としては、中里の成長ぶりは頼もしく、嬉しいものだが、今後明治大と流通経済大が対戦することになると、嫌な敵が生まれることになる。これについて神川監督は「次に対戦するときに嫌だと思っても、好敵手をつくることで、うちのレベルも全体のレベルも上がりますから。そのつもりで指導していました」とコメント。あくまで中里の成長を喜び、「でももっと出来ると思います」とさらなる飛躍を期待し、エールを送った。

 流通経済大はケガ人が続出し、厳しいチーム状況だ。次節以降、本来はボランチ起用の多い中里だが、CBやSBで起用される可能性が高い。「とにかくどこで出てもまずはチームが勝つことを目標にしっかりとプレーしたい」ときっぱりと話した。今後もマルチぶりを発揮していくつもりだ。

 また、明治大と流通経済大は、今月25日に対戦する。それまでに、今の好調ぶりを維持していき、願わくば明治大との一戦で、強烈な恩返し弾を送りたいところ。今後の中里の活躍には大きく期待ができそうだ。

(取材・文 片岡涼)

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