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[MOM162]鹿屋体育大FW野林涼(4年)_チームを救った主将の奮闘

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[12.18 全日本大学選手権1回戦 鹿屋体育大2-2(PK4-2)新潟経営大 古河] 

 後攻となったPK戦で4番手として登場し、ウイニングシュートを決めた主将は、万感の思いでGK井上亮太と抱擁をかわした。背番号9、野林涼(4年=鹿島ユース)が前線で攻守にフル稼働していた。後半10分、右からのクロスがファーサイドに流れて折り返されると、野林がヘディングで押し込んだ。前半終了間際に追いつかれた悪い流れを一度は断ち切る勝ち越し点だった。20分に左からのクロスを空振りし、右からの折り返しを合わせたシュートもクロスバーの上と決定機を逃していただけに、人差し指を高く掲げて喜びを爆発させた。

 先制点も野林の隠れた好プレーが呼び水だった。12分、相手GKのヘディングでのクリアをMF小谷健悟がダイレクトループシュートで打ち返したシーンだが、相手GKを慌てさせたのが、野林のランニングだった。目立った活躍はゴールだけだが、機動力を生かした惜しみのないプレーでチームを支えた。リードを奪ってからは中盤に下りて相手ボールホルダーへプレッシャーをかけ続けた。

 井上尚武総監督も「キャプテンだから、今日は絶対に負けたくないという気持ちだったのでしょう。前線で頑張って起点になっていたし、リードを奪ってからは中盤に下がって相手のボランチをチェックして出どころを押さえてくれた」と評価し、この日のMVPに名を挙げた。サガン鳥栖入団が内定しているエース岡田翔平が1週間前の練習試合で腰を痛めて欠場する苦しい事情の中、主将の奮闘がチームを救った。

(取材・文 平野貴也)
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