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セルジオ越後の越後録 by セルジオ越後

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監督が代わっただけで多くのものを求めるのは難しい
by セルジオ越後

 ハビエル・アギーレ新監督が指揮を執る日本代表のウルグアイ戦が9月5日、ベネズエラ戦が9月9日に行われる。アギーレ監督はJリーグを視察に行っているけれど、実際に見たのは3試合かな。今回は日本サッカー協会がくれたリストやビデオを見て選ぶことになる。それで試合をやってボチボチの試合をしたら興行としては成功じゃないですか? この2試合へ向けてしっかり準備して自分の色を出すためにはあまりにも時間がないからね。

 アギーレ監督が来日して記者会見を行ったのが8月11日。9月の試合の準備をするためにはかなり遅れている。少しはザッケローニと違う選手を選んで、アギーレ色を出すことくらいしかできないだろう。本人がどういう選手を好んでどういう選手を選んだか、1、2試合では出ない。準備期間がなくて、無理やり色を出すよりもワールドカップと同じリストにして、監督が違えばどうメンバーが違うのか。気合だけで違うのか。そこを見ても良かったかもしれないね。

 監督がザッケローニからアギーレに代わってもボクは変わらないと思っている。アギーレは“手品”ができる監督ではない。Jリーグでやっている監督と変わらないレベルだと思っている。本当に“手品”ができる監督だったら、ワールドカップや強いクラブで監督をやっているはずだからね。

 それよりも日本が変わるために必要なのは日本サッカー協会の体質が変わること。ボクはワールドカップで日本が負けて少し体質が変わると思った。でも協会は何も変わっていない。負けても誰も責任を取らないで、負けた理由を追及しないで監督を代えただけ。監督が代わっただけで多くのものを求めるのは難しいよ。アギーレ、ザッケローニ、本当に“手品”ができる監督でなければ誰に何を求めても変わらないよ。この状況では新しい日本代表がどんな船出をしてもあまり意味はない。求めるのは監督が代わることよりも、協会が変わることだ。

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