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セルジオ越後の越後録 by セルジオ越後

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日本代表メンバー発表、サプライズは一人もいない
by セルジオ越後

 ハビエル・アギーレ監督が就任してから初めての国際親善試合、ウルグアイ戦(9月5日)とベネズエラ戦(9月9日)の日本代表メンバーが発表された。今回は日本サッカー協会がつくったリスト中心のメンバーだろう。彼が見ていないクラブの選手が大勢入っているからね。これは4年前、ザッケローニ監督が就任した直後の状況と同じ。違う事と言えば、4年前は同じようにサッカー協会がリストをつくって、スタンドから見ているザッケローニ監督に代わって原技術委員長が代行監督を務めたけれど、今回はアギーレ監督が自らベンチに入って指揮を執るという事くらいだ。

 FW皆川佑介(広島)、FW武藤嘉紀(F東京)、MF森岡亮太(神戸)、DF坂井達弥(鳥栖)、DF松原健(新潟)と初招集が5人選ばれているけれど、メンバーに関してはゼロからのスタート。新しい監督のメンバーにサプライズはない。だから今回のメンバーに、サプライズは一人もいないと思っている。

 アギーレ監督がどのような選手たちを選んでいくかはこれからだ。今回に関してはガンバの宇佐美(貴史)もフロンターレの小林(悠)もいない。宇佐美が選ばれなかったのは意外だったし、フロンターレから一人も選ばれていなかったのも現在のJリーグを見ていると不思議に感じたね。またアギーレ監督が2試合見たレッズからはGKの西川(周作)だけだった。ただ、今回はアギーレ監督が全てをやるには完全に準備が不足していた。まだスタート地点でもあるし、誰がリードしている訳でもない。これから合宿や視察を通してアギーレ監督のイズムに合った選手たちが生き残っていくはずだ。

 今回の2試合はワールドカップメンバーが中心になるだろう。怪我の香川や内田を除いて12人が選ばれたけれど、新監督が十分に見ることができていないこともあるし、ワールドカップからあまりにも代えてしまったら、テレビ中継に目玉がいなくなってしまうからね。今回はアギーレ監督がザッケローニ監督の在庫でどう対応するか。そのメンバーでヒットするのかどうか。6人交代でいろいろな選手がテストされるだろうが、その中で誰が生き残るか。次回は同じメンバーは選ばないだろう。今回はそれほど参考にはならない。今後、メキシコから来たコーチが日本をどう料理するか。どう組み立てて、形にしていくか。今回の結果よりも、本当に彼の目でリストアップして、選んだチームがいつ生まれるかについて注目している。

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