この先、心の準備をしなければいけない
by セルジオ越後
by セルジオ越後
日本代表は14年最後のゲームでオーストラリアと対戦して2-1で勝った。ホンジュラスには6-0で大勝したけれど、より質のあるチームとやったら苦戦してしまう。特に前半はほとんど何もできない試合だった。
今回の相手はめっぽう強かった頃のオーストラリアではない。それでも日本はプレスをかけに行ってもダイレクトでつながれてボールが取れず、攻撃でもほとんどボールを繋げなかった。確かに後半は相手の足が止まってホンジュラス戦に近い内容になったけれど、問題は前半。これがアウェーだったら、もっとフィジカルコンディションはいいはずだ。アジアカップで戦ったら間違いなくこういう展開にはならないだろう。
今回の親善試合で日本は2試合ともほぼ同じメンバー。このままアジアカップも同じメンバーで行くだろう。2試合目に怪我でいなかった内田や長友がいればザックジャパンのメンバーになる。アギーレ監督はいろいろな選手を試したけれど、結局不動のメンバー。元監督の在庫でやっているだけ。監督だけが代わった。
ここまで新しい選手が出てきていないのは問題だ。ワールドカップ後で体制の代わった今のこのタイミングで出て来られない選手は本当に厳しい。上が引退して出てくるのはレベルアップとは言えないよ。下の世代はアジアで予選を突破できないし、A代表もアジアでべらぼうに差をつけている訳ではない。この先どうなるか、ボクたちは心の準備をしなければいけない。
「不動のメンバー」で戦うことになるアジアカップで優勝するのは簡単ではない。前回もギリギリの戦いで何とか勝ち上がった。優勝するかどうかは紙一重だ。日本を含めてアジアのレベルは団子状態。ただ日本の選手たちにとってはワールドカップのリベンジができるチャンス。勝てなかったときは、アギーレでいいのか、悪いのか判断する機会になるよ。