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敵地ACLで今季開幕の横浜FM、キューウェル監督初陣で2点先行も土壇場AT失点でドロー

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ハリー・キューウェル監督

[2.14 ACL決勝T1回戦 バンコク・U 2-2 横浜FM タンマサート]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は14日、決勝トーナメント1回戦第1戦を行い、横浜F・マリノスが敵地でバンコク・ユナイテッド(タイ)と2-2で引き分けた。ハリー・キューウェル監督の初陣は終盤までリードを守っていたが、後半アディショナルタイムに痛恨の失点。勝利が必要な第2戦は21日、ホームの横浜国際総合競技場で行われる。

 かつてリバプールなどで活躍した元オーストラリア代表FWのキューウェル監督によって、これが横浜FMでの初陣。システムは昨季の4-2-3-1から4-3-3に変更し、新加入のGKポープ・ウィリアム(←町田)、DF加藤蓮(←東京V)がさっそく先発に起用された。注目された中盤の構成はアンカーにMF喜田拓也、インサイドハーフにMF渡辺皓太とMFナム・テヒが入った。

 試合は前半18分、セットプレーから動いた。横浜FMはナム・テヒが左CKをゴール前に送り込むと、ニアサイドでDF上島拓巳がかすかに触れ、相手がクリアできなかったところにFWエウベルが反応。右足アウトサイドでつつき、ゴール右隅に転がし込んだ。

 さらに横浜FMは前半24分、エウベルが相手DFを引きつけながら低い位置に降り、その左サイドにDFエドゥアルドがスルーパス。加藤がオーバーラップしてクロスを送ると、ニアでFWアンデルソン・ロペスがつぶれ、、ファーに飛び込んだ渡辺が押し込んだ。分厚い攻撃で追加点。SBの攻撃参加と厚みのあるゴール前という今季の強みが結果に結びついた。

 ところが前半35分には攻撃姿勢が裏目に出た。アンカー脇を使われた攻撃からエドゥアルドがMFルンラト・プームチャントゥエクに抜き去られ、ピンチを招くと、スルーパスにカバーした加藤もDFニティポン・セラノンに侵入される。最後はニティポンのシュートにGKポープが股を抜かれ、1点を返された。

 そのまま迎えた後半も立ち上がりは横浜FMが優勢。それでも4分、右サイドを攻め上がったFWヤン・マテウスのクロスに合わせたA・ロペスのシュートがGKパティワット・カマイのファインセーブに阻まれると、ナムと加藤の立て続けのシュートも相手DFに弾かれる。その後はボールを握られ、クロス攻撃に防戦一方の時間帯もあった。

 横浜FMは後半16分、ヤンとナムに代わってMF水沼宏太とMF天野純を投入。全北現代への期限付き移籍から復帰した天野は3年ぶりの横浜FMでのプレーとなった。また同26分にはエウベルに代わってFW宮市亮が起用され、キューウェル監督はフレッシュな攻撃陣を並べた。

 すると前半28分、天野の浮き球スルーパスから宮市が抜け出し、絶好のチャンス。だが、宮市の右足シュートは大きく枠を外れた。さらに同31分、37分にも立て続けに水沼のクロスから宮市にビッグチャンスが生まれるも、いずれもシュートがうまくミートせず、追加点を奪うことはできなかった。

 横浜FMは後半38分、A・ロペスと加藤に代わってFW植中朝日とDF渡邊泰基を投入。新潟から加入の渡邊は昨季主にプレーしていたCBではなく、かつて本職としていた左SBでの横浜FMデビューとなった。

 すると後半アディショナルタイム2分、この交代が裏目に出た。渡邊のボールロストから右サイドを攻め込まれ、最初の侵入はなんとか阻んだものの、セカンドボールに渡邊が寄せ切れず、ニティポンにフリーでクロスを上げられる。これに合わせたのは途中出場のFWマフムード・イード。フリーでヘディングシュートを決められ、土壇場で同点とされた。

 さらに後半アディショナルタイム6分、やや荒れた展開が続く中、DF松原健が悪質なスライディングで相手を削って一発退場。そのままタイムアップを迎えたが、後味の悪い形で第1戦を終えた。

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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