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[MOM3961]東京VユースGK磐井稜真(2年)_今季初のPKストップでチームを8強へ導く

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 幾度となくあったピンチを冷静にしのいだ。「今季の試合ではPKが多かったのですが、1回も止められませんでした。そこまで得意じゃありません」。そう語るGK磐井稜真(2年)だが、PK戦ではシュートストップも見せた。東京ヴェルディユースの守護神は見事に劣勢の試合を勝利に導いた。

 試合はなかなかボールを持てない苦しい展開だった。「フロンターレがボールを持って組み立ててくる中、自分たちのサッカーをしようと思ったのですが、押し込まれる時間が長かった」。ただ「前に蹴る回数も増えてしまいましたが、つなげる時はつないで、徐々にボールを持つ時間を確保しようと思った」と振り返るように、しっかり近くのDFにパスを出すことで後ろからリズムを作ろうと戦った。

 そしてPK戦。本人は「そこまで得意じゃありません」と語ったが、中後雅喜監督によると、「試合中PKを与えた時、止める機会がなかったのですが、徐々にPKに対してのタイミングは合ってきていました」と改善がみられていたという。「相手にどれだけプレッシャーを与えられるかを意識しています。そこで自分に意識を向けて、相手にキックミスをさせたのが大きかったです」。PK戦では相手のミスを誘うことも重要なテクニックだ。

 準々決勝のセレッソ大阪U-18戦に向けては「力のあるチームで、プレミアでも勝っているチームですが、ヴェルディのサッカーをして勝ちたいです」と今度こそ、しっかりボールを持ちながら戦うサッカーをしたいという。苦手なPK戦を乗り越え、一回り成長した守護神は頂点だけを見据えて戦う。
 
(取材・文 小林健志)
●【特設】第46回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会

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