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ネイマールへの厳罰に苦言、ドゥンガ監督「一度の過ちで切り捨てれば…」

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 ブラジル代表のドゥンガ監督はコパ・アメリカグループリーグ最終節のベネズエラ戦を翌日に控えた20日、記者会見に出席した。会見の模様を『ESPN』などが伝えている。

 17日のコロンビア戦で試合後に退場処分を受け、4試合の出場停止処分と罰金1万ドル(約122万円)を科されたFWネイマールに関して、ブラジルサッカー連盟(CBF)が異議申し立てを行う見通しであることを明らかにした指揮官は「CBFに任せている。自分たちを贔屓してほしいわけではない。全員に平等なジャッジをしてほしい。ただそれだけなんだ」と主張した。

 ネイマールはコロンビア戦の前半44分、右クロスに飛び込んだ際、ボールが手に当たったとしてハンドでイエローカードを受けた。累積2枚目の警告で、この時点でベネズエラ戦の出場停止が決定。コロンビアのラフプレーに苛立ちを募らせていたブラジルのエースは、試合終了後に怒りを爆発させた格好だった。

「ネイマールは試合中、20回はファウルを受けていた。そして彼は体勢を崩したときに手がボールに触れ、イエローカードを受けた。これがフェアと言えるか? サンチェス、メッシ、ディ・マリアもそうだ。彼らは多くのファウルから守られるべきだ」

 そうネイマールをかばうドゥンガ監督は、処分の重さにも苦言を呈す。

「たった一度の過ちで切り捨てるのであれば、いずれピッチからはだれもいなくなるだろう。我々は選手を成長させるためにいるのであり、罪を犯す者を見つけ出すためではない」

 4試合の出場停止処分が確定すれば、たとえブラジルが勝ち上がっても、ネイマールは決勝まで出場することができない。

 ネイマールがチームに残るかどうか聞かれた指揮官は「それは選手が決めるべきだ。ここに残ることがポジティブかどうか、我々は考えなければならない。助けになるかどうかは分からない。我々に必要なのは少年ではなく男だ」と述べるにとどまった。

 ネイマールに代わるゲームキャプテンについては「明日決める。試合前には分かるだろう」とコメント。いずれにせよ、エースの不在はブラジル代表にとって大きな痛手となる。

「ネイマールはサッカー界の象徴的存在だ。注目も大きい。サッカーが好きな人ならだれでも彼がピッチにいるのを見たいはずだ。メッシやディ・マリア、サンチェスのようにね。彼がいれば、試合はよりスペクタクルになり、クオリティーも高くなるんだ」

●コパ・アメリカ2015特集ページ

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