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3戦連発の大宮FWノヴァコヴィッチ、首位走るチームに苦言も

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[5.6 J1第10節 大宮2-1広島 NACK]

 頼りになるエースの先制点で大宮アルディージャはクラブ新となる7連勝を飾り、J1不敗記録も21試合(13勝8分)に更新した。0-0で迎えた後半22分、右サイドでボールを受けたDF今井智基が縦に突破。クロスボールにFWノヴァコヴィッチが飛び込み、ヘディングシュートを叩き込んだ。

 3戦連発となる今季5得点目を挙げたスロベニア代表FWは「今井からいいボールが上がってきて、いいタイミングで走り込めた。自分のゴールでチームを勢い付けることができたのはよかった」と胸を張る。一方でチームとしての課題も挙げた。

 後半32分の失点シーンは、自分たちのCKからのカウンターだった。「セットプレーからのカウンターで失点したことは反省しないといけない。いいチームは、ああいう失点をすべきでない。何が何でも、ファウルでも止める気迫が必要だ。いいチームになるには、まだまだ学ぶことがある」。クラブ史上初の首位を走るチームにあえて苦言を呈した。

 後半39分にFW富山貴光が決勝点を決めた場面では、富山とGK増田卓也が激しく衝突し、両選手が救急車で運ばれるアクシデントが起きた。「お互いに力を出し切った中でのアクションで、サッカーでは起こり得ることだし、付き物でもある。起こってしまったことは残念だが、2人とも大きなケガにはつながっていないと聞いている。それは不幸中の幸いだった」。

 ピッチ内に入った救急車が増田を搬送する際は、大宮のサポーターからも大きな拍手が起き、試合後も増田コールを送った。広島の選手たちもそれに応えるように大宮のゴール裏に向かって整列し、感謝の気持ちを伝えた。「両チームのサポーターが称え合い、励まし合う光景を見て、あらためてサッカーの素晴らしさを感じた」。そう語るノヴァコヴィッチは「相手GKも早くゲームに戻ってくることを願っている」と、増田の早い回復を祈っていた。

(取材・文 西山紘平)

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