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大宮のルーキー今井、初アシストも同期・富山の容体を案じる

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[5.6 J1第10節 大宮2-1広島 NACK]

 大卒ルーキーが初アシストを記録した。大宮アルディージャは後半22分、DF今井智基が右サイドでボールを受けると、MFパク・ヒョンジンとの1対1から縦に突破。ピンポイントクロスにFWノヴァコヴィッチが頭で合わせ、先制点が生まれた。

 今季、中央大から新加入した今井は4月13日のC大阪戦(2-1)から右SBの定位置を奪い、この日が5試合連続の先発出場。今月2日にはプロA契約も締結した22歳にとって、うれしい初アシストとなった。

 中2日の過密日程にもだれよりもピッチを走り回り、上下動を繰り返した。「僕の場合、ハードワークが持ち味。まだ1年目なので走らないと」。運動量とフィジカルが売りのSBは「クロスが苦手」と言いながらも「そこそこサマになってきたかな」と照れ笑いを浮かべた。

「チームとしては大きな勝ち点3だと思う。昨年の王者を倒せたことは自信になる」。そう胸を張る今井は「勝てたのはよかったけど、トミの容体だけが心配」と声を落とした。早稲田大出身で同期のFW富山貴光は後半39分に決勝点を決めた際、GK増田卓也と激しく衝突。そのまま担架で運び出され、救急車で病院に搬送された。

 脳震盪を起こした富山の意識は回復したというが、「あとで電話しないと。意識は戻ったみたいだけど、ゴールシーンは覚えてないらしいので……」と心配そうに話した。普段から仲もいいそうで、「昨日話していたら『俺、点取るわ』と言っていた。いつになく気合が入ってたので、出たら取るなと思っていた」という。

「トミの存在は刺激になるし、仲もいいので、お互いに成長して、大宮を僕ら2人で強くしていければ」。クラブ史上初の首位を走る大宮を支えるSBとスーパーサブ。若手の成長が初タイトル獲得への原動力となるはずだ。

(取材・文 西山紘平)

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