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[JFAプレミアカップ2014_MOM]広島ジュニアユースDF中丸大輝(3年)_フルタイム出場で無失点Vの立て役者に

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[中学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.5 JFAプレミアカップ決勝 広島ジュニアユース 2-0 柏U-15 J-GREEN S1]

 全5試合無失点優勝の快挙。「初めて日本一になれて、まだそんな実感湧かないですけど、嬉しいですね」とサンフレッチェ広島ジュニアユースのCB中丸大輝主将(3年)はゆっくりと微笑んだ。もちろん彼らだけの力ではないが、里岡龍斗とのCBコンビは鉄壁だった。

 前線からハイプレスをかける広島に対し、相手は何とかかいくぐって前線へボールを運んできても、その前に対人での強さに加えてインターセプトの上手さも光る中丸と里岡のコンビが立ちはだかる。特に「相手を裏に走らせずに身体で止めて負けなかった。スピードとかないので予測しながら頭使いながらやっています」という中丸は相手エースのU-16日本代表FW中村駿太と激しくマッチアップし無失点。「中村選手は凄い選手だったんですけど、あまり仕事をさせなかったと思う。ちょっとした駆け引きを楽しめたかなと思います。コースを切ったり、身体をぶつけて前を向かせなかったと思います。1対1じゃ勝てないところもあったけれど、みんなで奪えたので良かった」と胸を張った。

 前線へボールを収められても簡単には前を向かせなかった。執拗にチェックをしつつ、後半相手にボールを握られる展開にも根気強く縦パスのコースを消し続けた。何度か綻びができそうになる場面はあったが、上手く穴を埋めて対応。鋭い読みと身体の強さでゴールを守り続けたCBは、後半27分にPAまでボールを持ち込まれたシーンも身体を張って決定的なシュートをストップした。今大会、初戦から決勝まで320分間フルタイム出場して果たした無失点Vについては「ボク個人もフルで出ていたので、キツかったですけど勝ち切ったので良かった。大会通して1失点もしなかったのは次につながると思うし、世界で通用させたい」。

 現在の課題は攻撃面の向上だ。「守備はそれなりにできると思っている。攻撃の起点になれるように練習していかないといけない。(広島トップチームの)塩谷選手とか凄いのでああいう選手になっていきたい」という。今大会は無失点に抑えた一方で無得点。目標としているDF塩谷司はゴールを連発して日本代表候補まで上り詰めているだけに「まずは1点から。今大会は取れなかったですけど次取れればと思います」。出場権を獲得した「マンチェスター・ユナイテッド・プレミアカップ・ワールド・ファイナルズ」では無失点に抑えることはもちろん、貪欲にゴールも狙う。

(取材・文 吉田太郎)

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