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[Fリーグ]復帰即ゴールのすみだFP諸江「半年ぶりに振り抜いた」

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[7.19 Fリーグ2014/15 第5節 すみだ1-2大分 墨田]

 フウガドールすみだのFリーグ参入された際、誰よりも喜んだのは、FP諸江剣語だったという。しかし、リーグ開幕戦から4節を終えても、すみだのベンチに、その姿はなかった。負傷により、ベンチ入りすらできない日々を経て、ようやく第5節の本拠地初戦となったバサジィ大分戦で登録メンバー入り。2点を追う前半18分に諸江は、ホーム初ゴールを挙げた。試合には1-2で敗れたものの、諸江の復帰は大きな可能性を感じさせた。

 以下、試合後のインタビュー
●FP諸江剣語(すみだ)
―この試合を受けて、どんな感想か?
「1点差っていうことで、『惜しい試合』に見えるかもしれませんが、この1点差は大きな差があると思っています。今年の敗戦は、全部1点差だと思うのですが、この1点差をいかに重く受け止めるか。それによって、今後の試合が変わってくるんじゃないかなと、重く受け止めています」

―これまで外からは、どのように見ていましたか?
「Fリーグになって、個々のレベルが高くなっている。そういうところで、僕はDFができるし、そこを監督にも求められていて。今日の試合も、全然、まだまだ動けるレベルじゃないんですけど、相手の個に対して、まずしっかり守ることが大事っていうところで、僕が出場しました。そういう面では、DF面とかリスクマネジメントとか、カバーリング、対人は、チームにプラスを与えられるんじゃないかなと感じています。ただ、オフェンスのところでまだチームの力になれていないので、そこはもう少し上がっていくかなと思います」

―ただ、今日、すみだで唯一のゴールを挙げたが?
「そうですね。両足の内側側副靭帯をケガしていて、まともにボールを蹴れなかったんです。本当に、冗談抜きで、あのシュートが半年ぶりに振り抜いたシュートでした。練習でも、打っていませんでした。あそこでリスクを掛けて点を取りに行こうとなって、僕が出たのは、そういう意味だと思っていたので、痛くても関係ないと思って、振り抜いたら入ったっていう感じです」

―Fリーグへの想いは強かったと思うが?
「結構、我慢してきましたからね。ずっと『上がれない』って言われて、我慢して、我慢して、やっと今年昇格できたので。早く出場したかったのですが、こういう状況だったので。今日、復帰して、点も取れて良かったのですが、やっぱり勝たないと意味がないので。次の試合から、もう少し試合勘やコンディションも上がって行くと思うし、僕のコンディションが上がることで、絶対にチームも変わってくる。太見くんも、腰にケガを抱えていて全然ベストな状態ではないので。早くみんながベストな状態に上がるようにしたい。そうなったら、勝てるようにもなると思います」

―後半は、パスがずれることが何度かあったが、そこは足の影響?
「言い訳にしたくはないのですが、今週から練習を始めたばかりで、練習も2回しかしていなかったんです。だから、体力的にすごいきつくて。前半は、トレーニングをしていなかったわけではなくて、動けたのですが、後半は筋力的にきつくて。ずっと足が震えている状態で、ボールが足につかないし、攻め上がれないし、ちょっときついということで、最後の時間帯は出られませんでした。その辺もチームにすごく迷惑を掛けたので、悔いが残っています。この休んだ分の借りを取り返さないといけないし、監督にも申し訳ないので。やっぱりメンバーを外れた選手もいて。ケガなくずっとやっていたのに、今回初めて外れた選手がいて…。僕が今週2回だけ練習して、ホーム開幕戦に出ているっていうことは、絶対にもっとやらなきゃいけなかった。ちょっと不甲斐なかった。その選手にも申し訳なかった」

―曽根選手?
「そうですね。ピンポイントでいうと。曽根ちゃんも、すごいプレー自体も悪くなかったし、それでもメンバー外になったので。ちょっと、僕も『曽根のために』っていうのはあったのですが、ちょっと情けなかったです。正直…」

―浦安でもFリーグを経験しているが、すみだがFリーグでやっていける自信は?
「自信はありますね。自信はあります。個人的に、今日の出来で言うと、本当に30%くらいだと思っていますし、ファーストセットを久しぶりに組んだんですけど、僕のところで運べないと、あの4人で組む意味がない。それなら、一木くんが出ている方が怖いし、うまくまとまっていると思う。僕がもうちょっと上がって行かないと、成り立たないセットだと思う。逆に僕が上がって行って、あのセットが蘇れば、また状況は変わってくると思います」

―そこからが、すみだにとって本当のスタートですね。
「今日は、本当に動けなかったんですよ。横の動きについていけないし、ボールも足につかないし。やっぱり、練習って大事ですね(苦笑)。走れなかったです」

―大分の印象は?
「大分とは、初めての対戦だったのですが、本当にレベル高いですね。ドリブルのうまい選手も多いし。ただ、あまりリスペクトしすぎて、見てしまうと、もっとうまいと思うんです。ノープレッシャーでやらせると。だから、あえて『行こう』と言っています。『やられたら、やられたで戻ろう』と。その中で何回か引っかけることができていたし、今日やったことは、次の対戦に活かせると思います」

―来週、またホームで町田と対戦するが?
「確実に今日よりは、個人としても、チームとしてもパフォーマンスが上がるので。太見くんの腰の状態も上がってきているので。もっと、面白い試合が見せられると思いますし、あとは、やっぱり先制点を取られるとちょっと厳しい。Fリーグって、そういうリーグだなって。今までとは違う。逆転は簡単にできないぞっていうのが、みんな分かっていると思うし。それに加えて、今日は追加点まで与えてしまったので。そうなると厳しいので、そこは課題として、次の試合に向けてトレーニングしていきたいです」

(取材・文 河合拓)

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