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U-23代表MF大島の1327日ぶりゴールで追いつくも…川崎Fは首位浮上逃す

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[5.4 J1第1ステージ第10節 川崎F1-1仙台 等々力]

 2位川崎フロンターレはホームで16位ベガルタ仙台と対戦し、1-1で引き分けた。首位の浦和がACLで消化試合が少ないため、勝てば暫定首位に立つ一戦だったが、1点ビハインドの後半28分にMF大島僚太の今季初ゴールで追いつくも、逆転には至らなかった。

 川崎Fは出場停止明けのDFエウシーニョが先発に復帰。それ以外は前節のG大阪戦(1-0)と同じスタメンで、システムもG大阪戦に続いて4-2-3-1の布陣で臨んだ。
 仙台は前節・鳥栖戦(0-2)から先発4人を変更。出場停止のDF石川直樹に代わってDF二見宏志が左サイドバックで今季リーグ戦初出場初先発。ここまで全9試合にフル出場していたDF平岡康裕も欠場し、DF大岩一貴がセンターバックに回り、DF蜂須賀孝治が右サイドバックで今季初先発となった。攻撃陣ではMF梁勇基が6試合ぶり、FWハモン・ロペスが3試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 勝てば暫定首位浮上となるホームの川崎Fは前半6分、自陣PA内でクリアしようとしたMF大島僚太のキックが至近距離で相手選手に当たり、ゴール前にこぼれたボールを仙台FW野沢拓也がシュート。ヒヤリとさせられたが、DFが体を張ってブロックし、難を逃れた。その直後にはMF森谷賢太郎が右足で強烈なミドルシュートを放つが、GK六反勇治が抑えた。

 ボールポゼッションを高め、チャンスをうかがう川崎Fに対し、仙台は激しいチャージもいとわず、球際で厳しく競り合う。川崎Fにチャンスらしいチャンスをつくらせず、0-0で試合は推移した。川崎Fは前半36分、MF中村憲剛のロングパスにFW小林悠が反応。右足アウトサイドで合わせたダイレクトシュートは、前に飛び出した相手GKの頭上を越えてゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定だった。同44分には小林のシュートをGKが前に弾き、中村が左足で押し込んだが、これもオフサイドとして得点は認められなかった。

 スコアレスで前半を折り返すと、川崎Fは後半開始からFW大久保嘉人と小林が2トップを組む4-4-2にシステムを変更。ボランチで先発したMF谷口彰悟が右サイドバック、トップ下の中村がボランチに下がり、エウシーニョが右サイドハーフにポジションを上げた。仙台は後半9分、左サイドのスペースに飛び出したロペスの折り返しをMF金久保順が右足ボレーで狙うが、惜しくもゴール左へ。決定的な場面だったが、決め切れなかった。

 川崎Fは後半10分、森谷に代えてDF車屋紳太郎を投入。車屋は左サイドバックに入り、DF登里享平が左サイドハーフに1列上がった。何とか局面を打開したいが、なかなかリズムに乗れない。後半15分には中村のバックパスを金久保に奪われ、たまらずDFエドゥアルドがファウルで止めた。

 徐々に流れを引き寄せていく仙台は後半18分、二見のロングスローにDF渡部博文が頭で合わせるが、ゴール上へ。同21分にも二見のロングスローのセカンドボールを蜂須賀がミドルシュート。ゴール前のロペスが右足で合わせて角度を変えたが、わずかにゴール左へ外れた。それでも後半25分、左サイドのスペースを突いた仙台は野沢のクロスにMF富田晋伍が頭で合わせ、先制点。富田の2シーズンぶりの得点となる今季初ゴールでリードを奪った。

 しかし、川崎Fもすぐさま同点に追いつく。後半28分、右サイドでスローインを受けた大島がドリブルで2人の間を強引に突破。PA内に切れ込むと、角度のない位置から右足を振り抜き、ニアサイドを破った。今季初ゴールの大島はリーグ戦では12年9月15日の鹿島戦(2-2)以来、実に1327日ぶりの得点。試合を振り出しに戻し、勢いに乗って逆転ゴールを目指したが、試合はそのまま1-1の痛み分けに終わった。暫定首位浮上を逃した川崎Fは2位のまま。一方の仙台は7試合勝ちなし(2分5敗)となった。

(取材・文 西山紘平)

●[J1]第1ステージ第10節 スコア速報

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