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[プリンスリーグ中国]開幕から6戦連発計10得点!立正大淞南のエースFW梅木がゴール量産中

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[6.25 高円宮杯プリンスリーグ中国第6節 大社高 1-3 立正大淞南高 島根県立浜山公園補助競技場]

 今季のプリンスリーグ中国では開幕から6戦連発の計10ゴール。立正大淞南高のエースFW梅木翼(3年)が止まらない。

 この日はファインゴール2発でチームに白星をもたらした。前半26分にCB西谷泰賀(3年)が自陣から蹴りこんだFKを182cmの高さを活かして頭でゴールへ。押し込みながらなかなか1点を奪えない展開の中、自陣からのフィード1本をゴールへ繋げるビッグプレーだった。強風の影響もあったかもしれないがそれでも、やや距離の長いロングヘッドで決めた会心の一撃。「流れも良くなかったんで触らないといけないと思っていた。良いボール蹴ってもらったんで自分は触るだけでした。あれで楽になったと思いますし、チームが勢いに乗れたと思います」と微笑んだ。

 そして後半には一瞬の動きでDFを外すと、FW泉勇也(3年)の左アーリークロスをコントロールして右足一閃。ファーサイドから振り抜いた一撃は圧巻の軌道を描いて逆サイドのゴールを破った。「あの形はずっと練習していたんで。来ると思って走ったらいいボールが来てくれた。練習している形だったんでそれが出せて良かったと思います」。見る側からすると驚くようなゴールだったが、本人は何くわぬ顔。注目素材は3点目こそ奪うことができなかったが、独特の間から一瞬で抜け出してしまう瞬発力と強力ヘッドで相手の脅威であり続けた。

 昨年から変わった部分がある。「ずっと練習から自分がやらないといけないと思って練習しているんで、それが変わったところだと思います。伸びたと思っているのはシュート、強引に持って行くところとか去年はなかったところだと思うんで良くなっていると思います」。エースの自覚。その原動力は悔しさにある。昨年度の選手権予選決勝に梅木は交代出場したが、チームは延長戦で0-1敗退。かつて選手権予選決勝で試合を決める活躍をした2年生たちと同じ15番を背負ってピッチに立った梅木だが、結果を残すことができなかった。
 
「自分でチャンス潰していた」昨年の悔しさを発奮材料に成長を遂げたFWは、中国地方を代表するストライカーに変貌を遂げている。ゴール前へ飛び込んで頭で決めるだけでなく、シュートエリアの広さ、精度も特長。「相手の嫌なところ、嫌なところを探してやっているんで、いろいろな形で取れているのはいいことだと思います」。全国総体でも期待に応えるだけ。「理想像は佐藤寿人選手のように、背後に飛び出してダイレクトで決められるような選手になっていきたい」というサンフレッチェくにびき(島根)出身のエースストライカーが、全国のライバルたちのゴールを破る。

(取材・文 吉田太郎)
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