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全国総体出場校の意地!リベンジに燃える仙台育英がUAチャレンジカップ制覇!!

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[8.19 アンダーアーマーチャレンジカップ決勝 聖光学院0-2仙台育英 いわきグリーンフィールド]

「アンダーアーマーチャレンジカップ2016 SUMMER」は19日、大会最終日を迎え、いわきグリーンフィールドで行われた決勝戦では仙台育英高(宮城)が聖光学院高(福島)を2-0で下し、優勝を飾った。

 立ち上がりは聖光学院が積極的な入りを見せた。前半5分、MF山口輝久(2年)のミドルシュートはクロスバーを直撃。同8分にも右サイドのスペースに走り込んだMF大隅圭悟(3年)が右足でシュートを打ったが、ゴール右に外れた。同11分にはゴール前で山口が獲得したFKをDF吉川樹主将(3年)が直接狙ったが、惜しくも枠を捉え切れなかった。

 序盤の劣勢をしのいだ仙台育英は1トップで先発したFW伊藤大(3年)が裏へ飛び出す動きで聖光学院の守備陣をかく乱。前半17分、右サイドのスペースに抜け出した伊藤がグラウンダーのクロスを入れると、ファーサイドに抜けてきたボールを聖光学院DF安藤優人(3年)がクリアし切れず、痛恨のオウンゴールとなった。

「裏に抜けるのが得意だし、得点シーンも裏に抜けて中に合わせたボールがオウンゴールになった」と伊藤が胸を張る先制点でリードを奪った仙台育英は前半25分、伊藤とトップ下のMF佐藤一輝(2年)を下げ、FW稲本光輝(3年)とFW村山信平(3年)を投入する。すると直後の28分、左サイドを突破した稲本のクロスからセカンドボールに反応した村山信がゴールまで約30mの距離から右足を一閃。豪快なミドルシュートをゴールネットに叩き込んだ。

 2-0で前半を折り返した仙台育英は前半途中から出場した2人を除く9人すべてをハーフタイムに交代。後半16分には稲本と村山信も下がり、遠征メンバー24人全員を起用した。初戦敗退に終わった全国高校総体後、チームは一度、リセットされ、横一線の競争が再び始まっている。

 後半は聖光学院の反撃に押し込まれる時間帯もあったが、最後まで集中力を切らさず、2-0の完封勝利でアンダーアーマーチャレンジカップを制した仙台育英。伊藤が「メンバーの総入れ替えもあって、いろんな選手と競争してきた。チームが向上しているのは今大会を通じて感じることができた」と話すように、チーム内の競争はさらに高まっている。

 1回戦で日本航空(山梨)に0-2で敗れた全国総体を「インターハイが終わって、自分たちは全国で通用しないと分かった。ビビッてサッカーをしているところがあった」と振り返るDF三浦健太主将(3年)は「タイトルを獲れたことは良かった」と優勝を喜びながらも、「今大会は思い切りサッカーをやろうと話していたし、そこは徹底できた。ただ、このままでは冬は県も獲れないと思っているし、個人それぞれがもっとレベルアップしないといけない」と貪欲に語った。

「インターハイは自分たちのサッカーができなかった。そういう舞台でも自分たちのサッカーができるだけの自信を身に付けて、選手権に向けてやっていきたい」と伊藤。今大会参加8校の中で今夏の全国総体に出場していたのは仙台育英だけだった。“全国の厳しさ”を体感し、冬への雪辱に燃える経験の差が最後の部分で勝敗を分けたのかもしれない。

(取材・文 西山紘平)

●アンダーアーマーチャレンジカップ2016 SUMMER

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