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長谷部の“相棒”に名乗り! 山口蛍、タイ戦出場に向け「いつ出てもいいような準備したい」

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 MF長谷部誠(フランクフルト)の相棒に名乗りを上げる。1日の最終予選初戦の翌日、日本代表MF山口蛍(C大阪)は埼玉県内で行われたトレーニングで汗を流した。チームは1-2で敗れる厳しい船出となったが「切り替えてやるしかない」と“舵取り役”は語気を強めた。

 調子は上がってきている。出場機会がなかったUAE戦は「自分が入った時の役割を見ていた」と、ボランチの連係や相手選手の止め方を想定しながらベンチで見守った。「もうちょっとうまくいけたかもしれない。予測があればCBももっと早めにつぶせただろうし、ボランチももっと早くサンドしに行けたと思う」。

 先発出場が濃厚だったMF柏木陽介(浦和)が左股関節の違和感でベンチ外に。ボランチで先発出場したMF大島僚太(川崎F)については、指揮官が試合後の会見で「もう少し期待していた」「私のチョイスが悪かった」と話したように、タイ戦での先発は確実とは言えない状況だ。柏木はこの日も別メニュー調整が続いており、山口がスターティングメンバーに名を連ねる可能性は十分にある。勝利が求められる次戦を見据え、「いつ出てもいいような準備はしておきたい」と静かに闘志を燃やした。

 UAE戦では中東の笛に苦しんだ。ボールを奪うポジションとしては、ファウルを与えない守備の線引きをすることが肝になりそうだが、山口はブレない。

「レフェリーに合わせるつもりはない。予測だったり、逆にインターセプトでとれる場面も多くなるかもしれない。そういうところで違いを見せるしかない。レフェリーがそうだからファウルしないようにするとか、自分のボールを取るスタンスを変えるということはない」

 落選も覚悟していた。バヒド・ハリルホジッチ監督は選出の理由について「蛍のようにしっかりボールを奪える選手はなかなかいない」と語り、信頼を示している。タイ戦で出場となれば、16年3月29日のシリア戦以来、最終予選では初めてピッチに立つことになる。指揮官の求める「デュエル」を見せつけ、勝利をもたらしたい。

(取材・文 佐藤亜希子)

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