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「我々の庭で盗まれた」主審に恨み節のハリル、タイ戦は“PK連発主審”に

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 指揮官の“傷”はまだ癒えていないようだった。FKとPKによる2失点でまさかの黒星スタートとなった1日のW杯アジア最終予選・UAE戦(1-2)。ゴールラインを割っていたように見えたFW浅野拓磨のシュートは得点を認められず、バヒド・ハリルホジッチ監督は試合後の記者会見で「普通はラインを越えたらゴール」と不満を口にしていた。

「審判の笛によって、不正義な状況で我々はやられてしまった。長い時間をかけて準備してきたが、我々の庭で盗まれてしまった」。タイ戦前日の公式会見。UAE戦を裁いたカタール人のアブドゥルラフマン・アルジャシム主審にこの日も恨み節を漏らす指揮官は「得点を取ったにも関わらず、時々拒否される。これが最後の拒否であってほしい」と皮肉交じりに話した。

 とはいうものの、タイ戦もレフェリングの影響を受ける試合になりそうだ。AFC(アジアサッカー連盟)によると、タイ戦の主審を務めるのはイラン人のモフセン・トーキー氏。微妙な判定でGK川島永嗣が一発退場となった11年1月のアジア杯・シリア戦で笛を吹いていたのがモフセン主審で、この試合では日本、シリア双方にPKが与えられた。また、13年4月のACLグループリーグ第3節で柏がアウェーで水原三星(韓国)と対戦した際、PKを4本取られたことでも話題となった主審だ。

 ホールディングやプッシングに厳しく、簡単に笛を吹く傾向があるのは間違いなく、守備陣はより慎重にプレーする必要がありそうだ。逆に言えば、アタッカー陣はハリルホジッチ監督の言う「ずる賢い」プレーを見せることで、FKやPKを獲得する可能性も高まる。いずれにせよ、試合の中でレフェリングの基準を把握し、うまく対応することが求められるのは間違いない。

(取材・文 西山紘平)

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