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ピッチ内外をマネジメント…獅子奮迅のキャプテン長谷部

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 黒星スタートのショックを引きずっている様子のバヒド・ハリルホジッチ監督に代わり、MF長谷部誠(フランクフルト)がピッチ内外でチームをマネジメントする役割を果たしているようだ。

 近年、急速に力をつけているタイとのW杯アジア最終予選第2戦を翌日に控え、絶対的キャプテンは「試合に入っていく部分が大事になるので、そのあたりは監督とも話している」と、指揮官と戦術的なすり合わせもしているという。

 高温多湿、凸凹ピッチという悪条件を乗り切るため、「このような気候では90分間ハイプレッシャーをかけるのは厳しいので、コントロールする時間があっても良いと思う。そこは経験のある選手がやっていかないといけない」と、縦に急ぎ過ぎることがないように状況に応じてチームを落ち着かせるつもりだ。

 ピッチ外では選手間で積極的にコミュニケーションを取り、結束が崩れないように腐心している。タイに到着してからは選手だけで日本食レストランに出かけ、気分転換も行った。外出時間は1時間と決して長くはなかったが、「みんなで話し合って意思統一することが大事。互いに信頼することを失ってはいけない」と言葉に力を込めた。

 この日、練習前に行われた記者会見ではUAE戦について「審判の笛によって、不正義な状況で我々はやられてしまった。長い時間をかけて準備してきたが、我々の庭で盗まれてしまった」と指揮官の主審に対する恨み節が続いた。敗戦からの切り替えは難しかったようだが、長谷部は「ここ2日くらいは監督も立ち直ってきたようで、今日もかなり笑顔があった」と言い、報道陣を笑わせた。

 代表キャップ100。数々の修羅場をくぐり抜けてきた男は「最終予選の中でこの試合が重要になる。こういうシチュエーションを乗り越えることで一歩上にいける。この壁をどのように乗り越えるか、僕としても楽しみでもある」と意を決した。

(取材・文 矢内由美子)

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