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忘れ去られた「メッシ2世」...将来を嘱望されたガイ・アスリンの現在

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「メッシ2世」と呼ばれたガイ・アスリン

 彼はバルセロナFWリオネル・メッシのような選手になる――。そう期待された者は数多く存在する。だが、それが重圧となって潰れていく選手もまた、少なくない。

 イスラエル出身のガイ・アスリン(現サバデル所属)は、12歳でバルセロナに入団した。2003年夏のことだった。順調に成長したアスリンは2007年にバルセロナBに昇格。当時Bチームを率いていたのは、ジョゼップ・グアルディオラ監督(現マンチェスター・シティ)である。

■周囲から呼ばれた「メッシ2世」

 その頃から、周囲はアスリンを「メッシ2世」と称するようになっていた。スピード、決定力、卓越した技術はアルゼンチン代表FWの育成年代のそれに優るとも劣らないものだった。

 しかしながらアスリンには欠点があったといわれている。ピッチ上で素晴らしいプレーをする反面、ピッチ外での振る舞いには問題があった。彼のキャリアは次第にバルセロナの本拠地カンプ・ノウから遠ざかっていく。

 2009年10月にトップデビューを飾ったアスリンだが、トップ定着とはならなかった。2010年7月の契約満了に伴いフリーとなり、同年12月にマンチェスター・シティへと移籍する。だがイングランドでも水に慣れることができず、その後はラシン・サンタンデール、グラナダ、エルクレス、マジョルカといったクラブを転々とした。

■続いた闘いの日々

「バルサを退団してからは、ずっと闘いの日々だった」。そう回想するアスリンは2015年夏に母国イスラエルのハポエル・テルアビブに新天地を求めたが、そこでも振るわず。翌年夏にスペイン2部B(実質3部)のサバデルに加入した。

 アスリンは、サバデルで主力として活躍している。先日には、元バルセロナFWロナウジーニョを彷彿とさせるドリブルシュートを沈めた。彼はようやく、サッカーが楽しめる環境に身を投じることができたのかもしれない。

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