beacon

フッキ封じた槙野、10年ぶり決勝進出にも「ここで満足したらいつもの浦和」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FWフッキと激しくマッチアップしたDF槙野智章

[10.18 ACL準決勝第2戦 浦和1-0上海上港 埼玉]

 強力な敵エースを封じ込めた。左サイドバックで先発した浦和レッズDF槙野智章は上海上港(中国)のFWフッキと激しくマッチアップ。圧倒的なフィジカルを誇る相手にも互角に渡り合い、デュエルに競り勝つシーンも多かった。

「各ポジションでデュエル、1対1に勝って、全員がハードワークしてタフに戦ったことが1-0という結果に表れたと思う。守備の時間は長かったけど、チームとして規律あるプレーができた」

 フッキに対しては「時間を割いて映像を見てきたし、どんなプレーをすれば嫌がるか、相手の特徴を頭に入れてプレーした」という。「彼とのマッチアップを楽しみながら90分プレーできた。90分間、ワクワクしながらできた」と充実した表情を浮かべた。

「あんなに時計を何回も見たのは久々かな。全然(時間が)進まなかった」。1-0、2戦合計2-1とリードして迎えた試合終盤。1点取られれば延長戦突入という緊迫した展開を乗り越え、10年ぶりの決勝進出を告げるホイッスルが鳴り響くと、ピッチに両膝をついて拳を握り締めるド派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。

 ただ、ミックスゾーンに姿を見せたころにはすでに冷静だった。「決勝に行けたことは良かったけど、僕らはまだ何も手にしていない」。目標は決勝進出ではなく、10年ぶりのアジア制覇というタイトルだ。「あと少しのところでタイトルを逃してきた歴史がある」。そう表情を引き締めると、「ここで満足していたら、いつもの浦和と変わらない。これ以上、2位のトロフィーはいらない」と、アルヒラル(サウジアラビア)との決勝に視線を向けた。

(取材・文 西山紘平)

●ACL2017特設ページ

TOP