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無得点は反省も…シンクロ率増す“韋駄天トライアングル”

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左からMF岩崎悠人(京都)、FW前田大然(松本)、FW旗手怜央(順大)

[8.24 アジア大会決勝T1回戦 U-21日本1-0マレーシア ブカシ]

 グループリーグ第2戦パキスタン戦で猛威を振るった“韋駄天トライアングル”が再結成。スピード自慢のFW前田大然(松本)、FW旗手怜央(順大)、MF岩崎悠人(京都)の1トップ+2シャドーはピッチ狭しと攻守に駆け回った。

 そろって先発出場を果たした16日のパキスタン戦では岩崎が2ゴール、旗手が1ゴール2アシスト、前田が1ゴールと、日本の全得点を叩き出した。息の合った連係を見せる場面もあったが、前田が「アグレッシブにドンドン仕掛けて行くぞと話はしていた」、旗手が「自分たちは運動量もスピードもあるから前から行こうとしていた」と振り返ったように、アグレッシブな姿勢が実を結んだ。

 あれから一週間。グループリーグから決勝トーナメント1回戦まで中4日あったこともあり、3人の連係は向上。前半31分には旗手のスルーパスから前田が決定機を迎えるなど、「練習でも何回か合わせられたので、そのイメージが生きた。前の試合よりもシャドーから大然くんに対してのスルーパスは多くなった」(岩崎)と手応えを得るプレーも。主に左シャドーが持ち場となる岩崎は「大然くんは背後、怜央くんは足元でと2人の動きがはっきりしているので、僕はそれを見ながらでやりやすい」と2人の状況を確認してプレーを選択。時には最終ライン裏に抜け出し、時には下がってボールを呼び込み、攻撃にリズムをもたらした。

 また、主に右シャドーの位置に入る旗手もパキスタン戦からの成長を感じており、「練習から話しているので、ゴールまでの形は2人でも崩せるようになってきている」と話す。しかし、その一方で「もっと結果にこだわったとき、パスを丁寧に出すことは考えないといけない」と、特に最終局面で目立ったミスを反省している。

 攻守に貢献した3人。スピードのある彼らを先発起用した森保一監督は「攻守でハードワークしてくれた。チャンスを作り、チームに貢献する守備をしてくれた」と評価しつつも、無得点に終わったことには納得しない。「ただ点は取れていないので、そこは選手たちには高みを目指してやってもらいたい」とさらなる成長に期待を寄せた。

(取材・文 折戸岳彦)
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