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明日開幕のワールドグランプリ の前回王者・アルゼンチンはエースがダイエットで本気モード

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5㎏絞って来日した愛称・マキシ

 2020年東京五輪パラリンピックにむけた「プレ・パラリンピック」と称される国際大会「IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2019」が19日、品川区立天王洲公園で開幕する。

 優勝を目指す日本代表のライバルの筆頭は前回王者のアルゼンチン代表だ。昨年の世界選手権(スペイン)でも準優勝し、前回のリオ・パラリンピックも3位に入った実力国のエースストライカー、マキシミリアーノ・エスピニージョは5㎏絞って来日した。

 第1戦のタイ代表戦に向けた18日の公式練習でも、愛称・マキシは昨年11月4日、日本代表戦で見せた勝ち越し弾、ダメ押し弾を決め、対アルゼンチン戦初勝利を狙った日本代表に力の差をみせつけた。そのパワフルさを維持しながら、軽快なドリブルも披露した。

「今の目標はこの大会に優勝すること、そして(6月の)五輪パラリンピック予選に勝ち抜くことです」

 ブラジルと並ぶ実力国のアルゼンチン代表、マルティン・デモンテ監督は、6月にブラジルで行われるアメリカ大陸予選も見据える。昨年の世界選手権を制したブラジルが五輪出場権を得ており、アメリカ大陸の代表枠は残り1枠。予選で優勝するしかない。アルゼンチン代表は昨年の日本戦に来なかった若い選手を5人連れてきた。

「優勝が目的であることは変わらないが、今回はパラリンピックの予選突破にむけたチーム作りをしたい。世代交代も頭に入れて、なるべく今回から来た選手に経験を積ませたいと思っています」(マルティン監督)

昨年11月は太り気味だったマキシ(右端)

 リオ・パラリンピックや昨年の世界選手権の主力選手で、昨年11月の日本戦でも同点弾を決めたフェデリコ・アッカルディがアルゼンチンに残留しても、優勝を狙える層の厚さを誇る。チーム内競争の激しさが、フィールドプレーヤー(FP)8人の中では3番目に年長となる25歳、マキシの尻にも火が付いた。この大会でチームを優勝に導く活躍をして、6月の予選突破の弾みにしたい。マキシが言う。

「まず最初の目的は明日の試合に勝利すること。チャンスを多くつかんでも、決めるのは自分の役割なので」

 ストライカーはゴールがすべて。本気モードの世界的ストライカーが初の頂点を狙う日本代表の前に立ちはだかる。

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(取材・文 林健太郎)

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