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[関東]明治大逆転勝ちで“優勝王手”「最高の相手に勝って優勝を決めたい」

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佐藤亮の2ゴールなどで明治大が逆転勝ちした

[10.20 関東大学L1部第17節 明治大3-1専修大 三ツ沢公園陸上競技場]

 関東大学リーグ1部第17節が20日に行われ、明治大専修大に3-1で逆転勝ちした。2試合ぶりの勝利で勝ち点を46に伸ばした明大は、次節にも3年ぶり5回目の優勝が決まる。

 明治の底力を見た試合だった。前節、今季初の引き分けとなるスコアレスドローで終えていた明大は、前半はその嫌な流れを引きずるかのようにチグハグな試合運びを見せてしまう。そして前半16分にはCKからMF鹿沼直生(4年=静岡学園高)に頭で決められ先制点を献上。さらに失点直前に右足首を負傷し治療後にピッチに戻っていたDF蓮川壮大(3年=FC東京U-18)が前半21分で離脱。交代カードを切るアクシデントにも見舞われた。

 そこで栗田大輔監督はハーフタイムに選手に声をかけることで修正を図ったという。まずは守備面。相手の1トップ2シャドーに対してボランチの対応が後手に回り、DFラインに吸収されてしまっていたことを注意。後ろで余っている人数がすごく多いと感じたことから、ボランチとCBに対して「怖がらないで積極的に行け」と指示。また全体的なプレーイングタイムの短さも気になったことから、「貪欲にというところを追求しよう」と意思統一を図ったうえで選手を送り出したという。

 すると後半、選手は見違えるような動きを見せることになる。後半11分にはMF中村健人(4年=東福岡高/鹿児島内定)のクロスからMF瀬古樹(4年=三菱養和SCユース)が「人生で2回目くらいだと思う」というヘディングで決めて、試合を振り出しに戻す。さらに同20分にはMF森下龍矢(4年=磐田U-18/鳥栖内定)のドリブル突破から主将FW佐藤亮(4年=FC東京U-18)が左足で流し込んで勝ち越しに成功。同35分にもダメ押し点を決めた主将も「ハーフタイムに監督から頂いた言葉で修正できた」と感謝した。

 残り5試合で2位の桐蔭横浜大との勝ち点差は12。次節、桐蔭横浜大(vs東洋大)が引き分け以下に終われば、同日の法政大戦で優勝を決める可能性が出てくる。優勝が決まれば、3年前の同校の優勝に並ぶ、史上最速タイの優勝決定となる。そして何の因果か、次節は総理大臣杯の決勝で対戦するなど今季は自他ともに認めるライバルとなっている法大が相手になる。栗田監督も「法政さんは意地でも負けられない思いで来ると思う」と意識を強めると、「我々としても最高の相手に勝って優勝を決めたい」と力強く話した。

 ただ敗れた専大も決して内容は悪くなかった。しかし逆転された後の後半25分には先制点と同じCKからゴールネットを揺らすが、キーパーチャージとハンドがあったとしてゴールが認められない。同37分にはMF氣田亮真(4年=千葉U-18)が絶妙なループシュートを狙ったが、GK早川友基(3年=桐蔭学園高)のビッグセーブに阻まれた。専大は3試合ぶりの黒星。インカレ出場ラインとは5差となっている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第93回関東大学L特集

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