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新中学3年生に“高校デビュー”の期待…U-15日本代表候補MF山口豪太「上の年齢が相手でも」

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U-15日本代表候補MF山口豪太

「チームの中心になれなかった」。自ら志願して背番号10をつけたというU-15日本代表候補MF山口豪太(FC LAVIDA)だが、得点に絡むことが出来なかったことで、反省の言葉ばかりを並べた。

 所属するFC LAVIDA(ラヴィーダ)は、埼玉県にある街クラブで、全国区となった昌平高の“下部組織”でもある。昨年度は中学年代最高峰の大会である高円宮杯U-15で初の決勝に進出。惜しく準優勝に終わったが、その中心として活躍したのが、当時中学2年生の山口だった。

 中でも決勝で決めたゴールは語り草。得意のドリブルでのカットインから左足を振り抜くと、華麗な放物線を描いたシュートをゴール左隅に突き刺した。FWモハメド・サラーを彷彿させる圧巻ゴールは、SNSでも大きな反響を呼んだ。

 本人も「自信になりました」と昨年末の大会を振り返る。「準決勝でも同じ形で取っていて、警戒されていたけど、それでも決められたのはよかったと思います」と大きな自信を掴んだ。

 4兄姉の末っ子で、長兄は現在、いわきFCに所属する山口大輝。次兄の山口賢人も大輝と同じ、西武台高から流通経済大に進み、今季より社会人クラブのNAGAREYAMA FCでサッカーを続ける。

 兄とは少し違う道に進んだ豪太だが、早くも高校年代でのプレーが期待されている。先日行われたJ-VILLAGE CUP U18には昌平高の一員として参加。U-17日本代表を相手に得点するなど、インパクトを残した。プリンスリーグ関東で“高校デビュー”を飾る可能性も十分にある。そして本人も、「上の年齢が相手でも得点してどんどん成長していきたい」と臆することなく、挑戦していくつもりだ。

 代表チームではドリブルだけでなく、パスワークや背後への抜け出しなど、多くのことを求められた。そこで出来なかった課題を持ち帰って、更なるレベルアップを図りたい考えだ。「相手にとって嫌な選手。点を決められる選手になりたいです」。感じさせるポテンシャルは無限大。新中学3年生が、今季の注目株になる。

(取材・文 児玉幸洋)

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