beacon

福岡が3度目のJ2降格…浅野監督「責任は私にある」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[10.23 J1第30節 新潟3-1福岡 東北電ス]

 ひざに手を置いてうなだれ、ピッチ上に仰向けに倒れ込んだ。アビスパ福岡のJ2降格が決定した。前日22日に浦和が勝っていたため、引き分け以下で降格が決まる一戦。立ち上がりの2分に先制点を許すと、その後も2失点。終了間際にFW高橋泰が意地の1点を返したが、1-3の完敗を喫し、4試合を残して1年でのJ2降格が決まった。

「残念の一言です。厳しい状況だったけど、目の前の試合に勝っていくだけだと思っていた。選手とがんばってきたつもりだったが、力不足だったのは否めない。責任は私にある。苦しんで(J1に)上がったがんばりが、1年で元に戻ってしまうことに責任を感じている」

 試合後のインタビューで浅野哲也監督は「責任を感じている」という言葉を繰り返した。クラブ史上、3度目のJ2降格。昨季J2の3位で5シーズンぶりのJ1復帰を果たしたが、開幕から9連敗、13試合連続未勝利(1分12敗)と大きく出遅れた。8月には篠田善之前監督を解任。浅野監督がコーチから昇格し、立て直しを図ると、9月25日の広島戦(2-1)、10月1日の大宮戦(2-0)では今季初の連勝を飾ったが、序盤のつまずきが大きく響き、4試合を残して降格が決まった。

 オフには磐田からMF成岡翔、MF松浦拓弥、F東京からFW重松健太郎らを獲得したが、一方でJ1昇格の立役者だったMF永里源気(現F東京)、DF中島崇典(柏)が移籍。FW大久保哲哉(山形)との契約も更新しなかった。中央大(韓国)から新加入したDFキム・ミンジェを除けば、J1を戦い抜くうえで必要不可欠な外国籍選手の補強もなく、夏に緊急補強したFWハマゾッチは調整不足や故障もあり、ここまでわずか2試合に途中出場しただけ。資金面の問題もあるとはいえ、J1で勝ち抜くだけの体制を整えられなかった面は否めない。

「優勝するチームもあれば、残留するチームも、残念な結果になるチームもある。リーグ戦は残り4試合あるし、天皇杯もある。サポーターの方々はそういう残りの試合で我々の姿をしっかり見ていると思う」。そう力説した浅野監督は「選手には『残りの試合を100%、それ以上の力でやらないといけない』と話した。少しでも気持ちの落ちている選手は使わない」と必死に前を向く。再びJ2に舞台を移す来季。1年でのJ1復帰を果たすためにも、今季の残り試合を無駄にすることなく、来季へつなげていく。

TOP