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PK2本ストップの江角「申し訳ない」、大宮4年ぶり8強ならず

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[11.17 天皇杯4回戦 大宮 2-2(PK3-4)福岡 NACK]

 06年以来4年ぶりの8強には届かなかった。1-1の後半10分、大宮アルディージャはSB杉山新が相手選手を背後から倒し、PKを献上。だが、このピンチでGK江角浩司が福岡MF鈴木惇のシュートを左へ跳んで右手ワンハンドでセーブする。
 守護神のビッグプレーで救われると、27分には汚名返上に燃える杉山がGKの頭上を射抜く左足ミドルを決めて自らのミスを取り戻す。「後は守りきるだけ」。だが、終了6分前、左クロスに対しての守備が甘くなり、ポカンと開いた中央に飛び込んだ福岡FW高橋泰に同点ゴールを決められてしまった。

 直後にMF金久保順、延長戦前半終了間際からはFW石原直樹を投入し、1点をもぎ取りにいった大宮。だが延長後半3分にカウンターからMF橋本早十のパスを右サイドでフリーで受けた石原のシュートはGK正面を突き、7分にPA内で相手のミスを突いたFW市川雅彦のシュートも決まらない。そして8分に金久保の右クロスにこの日先制ゴールを挙げている藤田が決定的な形で飛び込むも、決勝ゴールを奪うことはできなかった。

 PK戦では江角が相手2人目のシュートを止めたものの、1人目の橋本と4人目の石原のシュートが止められて万事休す。江角は「これまで勝ちつないできてくれたほかの選手たちやサポーターの皆さんに対して申し訳ない気持ちでいっぱい」と悔しがった。

 14日の名古屋戦から先発全員を入れ替えて試合に臨んだ中、出場機会の少ない選手たちが見せた120分間の戦い、そして公式戦初先発ながら左サイドで突破力を示した高校生SB宮崎泰右ら若手の奮闘は結果として実らなかった。天皇杯敗退が決まったことで今シーズンはJ1の4試合を残すのみ。今後はJ2降格圏内16位の神戸との勝ち点4差を守り、来シーズンにつなげるだけだ。

[写真]大宮GK江角

(取材・文 吉田太郎)
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