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フットサル・ブラジル代表のアリ「もっとやさしい遠征だと思っていた」

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 日本にとって、天敵と言えるのが、フットサル・ブラジル代表のFPアリだ。22日のFリーグ西選抜戦(6-3)で2ゴール、24日の日本代表戦(3-3)で1ゴール、26日のFリーグ東選抜戦(6-1)でも1得点と、日本で行った3つの親善試合、そのすべてでゴールを決めている。高い決定力を示したアリだが、個人技で仕掛けることを得意とする選手が多いブラジル代表中で彼は攻守に惜しみなく汗を流し、より円滑にゲームを進めようと黒子に徹する。アリは華々しいブラジル代表の縁の下の力持ちだ。そのプレーは今やどのチームにも欠かすことができず、所属するスペインのバルセロナでも攻守の軸として活躍している。2008年ワールドカップ優勝メンバーでもあるアリ。彼がワールドカップ前の日本遠征を振り返った。

―日本でのW杯に向けての遠征を振り返ってください。
「僕たちはもっとやさしいものだと思っていました。月曜日(浜松・対Fリーグ西選抜)、当然、水曜日(東京・対日本代表)の試合もとても難しいものでした。今日(Fリーグ東選抜戦)はもっと落ち着いてプレーできました。ただ、日本での試合はW杯に向けてとてもいい準備になりました」

―今のブラジル代表は何%くらい調整できていますか?
「80%くらいですかね。負傷して回復させなければいけない選手もいるし、いろいろと解決しなければならないことがありますけど、W杯まであと1週間あります。100%になるには十分な時間です」

―4年前のW杯でも日本戦でゴールを決めています。今遠征でも全試合でゴールを決めました?
「たしかにそうですね。日本戦では僕はいつも得点を決めていますね。2008年のW杯もそうでした。2得点を決めることができました。水曜日もそうでしたね。僕の人生の中でも最も美しい雰囲気の中で行なわれたゲームでも得点を決めることができました。日本とはとてもいい試合をしたと思います。W杯初戦でもこういう試合ができることを期待しています」

―日本代表の印象について教えてください。
「とてもいいチームです。ミゲル・ロドリゴ監督によってとてもトレーニングされたチームになっています。15番の名前は覚えていませんが、あのブラジル人選手(逸見勝利ラファエル)はすばらしい選手ですし、W杯初戦はとても難しい試合になることでしょう」

―日本戦では多くの情報を得たんじゃないですか?
「そうですね。事実、いろんなことを知ることができました。僕らは水曜日にできる限りの情報を手にできたと思っています。しかし僕らが彼らのことを知るように日本も僕らの情報を手にしています。ひとつの戦略をやれば、それがすぐに相手に伝わってしまうことはわかっていました。ただチームにとってはあのゲームはポジティブなものになったと思います。W杯初戦は良いゲームになることは間違いないでしょうね」

(取材・文 座間健司)
twitter アカウントは@KenjiZama
1980年7月25日生まれ、東京都出身。2002年、東海大学文学部在学中からバイトとして"フットサルマガジンピヴォ!"の編集を務め、卒業後、そのまま"フットサルマガジンピヴォ!"編集部に入社。2004年夏に渡西し、スペインを中心に世界のフットサルを追っている。"2011年フットサルマガジンピヴォ!"休刊。2012年よりフットサルを中心にフリーライター&フォトグラファーとして活動を始める。

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