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チームを支える北海道のベテランFP神「まだまだ若手に負けない」

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 第18回フットサル全日本選手権で、エスポラーダ北海道は初めての3位に輝いた。その中で、存在感を示したのが、元日本代表のFP神敬治だった。フィクソとしてチームのバランスを保ち、大事な場面ではセットプレーから得点にも絡んだ。2004年にダイワスポーツの一員として、全日本選手権で3位になったことがあった33歳の神は、決勝進出を逃したことを悔しがった。

―かつてのドリブラーが、プレースタイルを大きく変えましたね。
「そうですね(笑)。うちにはドリブラーがたくさんいるので、ドリブルは任せています(笑)」

―今大会、初の3位である一方、地域のチームに負けたという見方もできますが?
「(フウガすみだは)地域リーグのチームですけど、やってみて、地域レベルのチームではないと感じましたし、一体感であったり、まとまりであったり、観客の盛り上がりも含めて、自分たちは流れをつくれなかったと思いますし、自分たちがやりたいフットサルをやられた感があります。地域リーグのチームに負けたという点では、ちょっと残念ですが、もう一回、気持ちを入れ直して3位決定戦を戦えましたからね。3位で終わるのと、4位で終わるのは全然、気持ち的には違いますし、良い形で来季に入っていけるのではないかな、と思います」

―準決勝の敗戦があったから、より勝利への意欲は増した?
「そうですね。昨日の試合に負けて、また今日も負けたら、Fリーグのチームとして恥ずかしいので。この試合は決勝戦のつもりで戦わないといけない、という話はチームにもしましたし、本当に3位と4位は全然違うと思っていたので、最後まで力を振り絞って動けて良かったです」

―今季のFリーグでは3位に入れず、プレーオフに行けなかった。要因は?
「ケガ人も多く出ましたし…。プレーオフに行けなかったこともですが、1年目の勝ち点40を越えることができなかったことが残念です。この大会でも、僕自身はもう10年くらい前にダイワスポーツというチームで、3位になったことがあったので、決勝に行きたかったのですが…。そこを越えることが今後の目標であり、ここまで戻ってこれたなというのは、個人的に感じています」

―過去最高成績に並んだんですね。
「そうです。でも、リーグ戦は勝ち点1でも上回りたかったですし、選手権も2位か、1位になりたかったですね」

―年齢的には若手に経験を伝える立場だが、若手の成長は感じられている?
「(大分から)北海道に戻ってきた直後は、そういう気持ちはすごく強かったのですが、それをやっていると自分のコンディション調整ができなかったり、ストレスもたまってしまうので、僕はなるべく口で言うよりも、自分がプレーで見せなきゃいけないなというところがあるので。生活面だったり、練習に取り組む姿勢を今まで以上に良くして行こうと思っていましたし、自分では良くなっていると思っています。そういう姿勢を若手が見てくれれば、お手本になるかなと。口で言うこともありますが、なるべく言わずに、体で、プレーで見せたいと思っています。今はセットプレーも(鈴木)祐太郎とかが考えてきてくれますし、自分のコンディションづくりを主にできている感じですね」

―昨年はコンディションを上げきれなかったという反省があった?
「そうですね。チームのことを考えてやっていたのですが、それがチームのためになっていないんじゃないかと感じることもあったので。しっかりプレーで見せることが一番大事なんじゃないかなと思って。チームのことは、監督、コーチ、キャプテンに任せて、自分はプレーで見せていければと思って。ここ何年かでは一番体が動く大会だったと思いますし、6試合しっかりファーストセットでできたことは自信にもつながりますし、まだまだ若手には負けたくないという気持ちでやっています」

―それだけに、決勝進出を逃したのが悔しいわけですね。
「本当にやり残した感じですね。決勝を戦いたかったですし、今年の結果っていうのは、自分としては悪くないと思いますが、まだまだ上げていけると思うので。チームで、一人ひとりが自覚することですね。言葉にするのは簡単ですが、本当に自覚を持ってやれば、上に行けると思うので。言葉じゃなく、プレーでこれからも見せていきたいと思います」

(取材・文 河合拓)
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