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[フットサル欧州選手権]2度目の優勝を目指すロシアとイタリアが決勝に進出!

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 フットサル欧州選手権は7日、準決勝の2試合をベルギー・アントワープで行った。この結果、ロシアが2大会連続5度目の決勝進出、イタリアが3大会ぶり3度目の決勝進出を決めている。

試合巧者イタリア

 準決勝1試合目は試合巧者のイタリアがポルトガルを4-3で下した。イタリアは開始1分も経たないうちにCKから先制。ポルトガルはFPリカルジーニョとキャプテンのFPアイカルドのゴールで逆転し、後半に折り返す。

 しかし、ポルトガルはゲームを進めるのが下手だった。後半も始まって3分もしないうちにFPロマノのゴールで同点にされると、同10分にはキャプテンのFPガブリエル・リマにこの試合2点目となるゴールを決められ、勝ち越しを許す。さらにイタリアはピヴォのFPフォルティーノも得点を決めて、リードを2点に広げた。ポルトガルはパワープレーを始めたがジョエルが1点を返しただけで追いつけず。イタリアが勝利し、2007年以来3大会ぶりの欧州選手権決勝進出を決めた。

 リカルジーニョを中心にポルトガルは主導権を握り、ゲームを進めていたが、試合展開をうまく読むことができなかった。ポルトガルは2012年ワールドカップでも前半を5―2でリードしながら、後半に日本に5―5に追いつかれたようにゲームをうまく読むことができず、試合を勝ち切れない。ポルトガルの黄金世代は、ついに最後までその詰めの甘さを克服することができなかった。

ロシアがスペインを破る

“事実上の決勝戦”と言われたスペイン対ロシアのゲームは、評判に違わぬ好ゲームとなった。両者が得点を奪い合うシーソーゲームは40分では決着はつかず、3-3のまま延長戦へ。前後半5分ずつの延長戦では後半にFPロビーニョが決勝点を奪い、4-3でロシアが勝利した。

 勝敗は、ディティールで決した。スペインは後半早々に1-2と逆転された後にFPラフ・ウシンがゴールを決めて、すぐさま追いついた。だが、それも束の間、20秒後にFPラウール・カンポスがボールをキープしてパスをつなげようとしたところをFPフキンに奪取され、角度のないところからシュートを決められてしまった。スペインは終盤にパワープレーからGKミゲリンが得意の左足で同点とし、延長に持ち込んだが、延長戦でもディフェンス2人が重なった隙を突かれ、ロビーニョに決勝点を奪われてしまった。

 これまでのスペインは、シビアなゲームでも決してそういう“隙”を見せるチームではなかった。しかし、GKルイス・アマド、FPキケらベテランがいなくなり、世代交代しなければならないチームには今まであったそういう経験が少しなくなってしまったのかもしれない。期待されたFPセルヒオ・ロサノも今シーズン序盤に負傷で2か月離れていた影響か、大会を通じてパフォーマンスは良くなかった。この結果、スペインの大会5連覇は幻となった。  決勝に進出したロシアは、1999年以来、2度目の優勝を目指す。一方のイタリアも2003年以来の2度目の優勝を狙う。2度目の栄冠を目指す両国による決勝は、8日に行われる。

 以下、準決勝の結果

ポルトガル 3-4 イタリア
ロシア 4-3 スペイン

■決勝
ロシア対イタリア

■3位決定戦
スペイン対ポルトガル

(取材・文 座間健司)
twitter アカウントは@KenjiZama
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1980年7月25日生まれ、東京都出身。2002年、東海大学文学部在学中からバイトとして"フットサルマガジンピヴォ!"の編集を務め、卒業後、そのまま"フットサルマガジンピヴォ!"編集部に入社。2004年夏に渡西し、スペインを中心に世界のフットサルを追っている。"2011年フットサルマガジンピヴォ!"休刊。2012年よりフットサルを中心にフリーライター&フォトグラファーとして活動を始める。

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