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大会MIPの大阪・エビーニョ「最後の試合でタイトルが取れてうれしい」

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[3.18 PC決勝 大阪3-1浦安 代々木第一体育館]

 2年前はピッチ外から優勝を喜んだ。今大会は、決勝で2ゴールを挙げ、優勝に大きく貢献した。フットサル界のエビちゃんこと、FPエビーニョのことだ。

 来日したのは09年。その年に行われた全日本選手権でも、大阪は優勝している。しかし、この大会にエビーニョは出場できなかった。「大会の開幕2日前にアキレス腱を断裂してしまったのです。でも、チームの優勝は、本当にうれしかった」と振り返る。もう一度、チームで優勝したい。そう思うのには理由があった。今大会を最後に、チームを去る決意を固めていたからだ。

 決勝のバルドラール浦安戦、エビーニョは0-1で迎えた前半終了間際、CKから右足で丁寧にシュートを打ち、ゴールネットを揺らした。浦安のキャプテン・小宮山友祐は「エビーニョの右足だからね。仕方がない」と振り返る。普段はほとんどのプレーを左足で行い、右足は使わないからだ。相手が自分の左足を警戒していることは、承知していた。

「ボールを受けたときに、相手がシュートコースを消していたので、左足でシュートを打ったら、ブロックされるか、GKに取られると思いました。だから右足で打ちました。確かに普段は使いませんが、たまに挑戦しないといけません」と笑顔を見せる。

 ゴール後には、お決まりのモモを高く上げて、両膝にキスするをするパフォーマンスを見せた。

「あのパフォーマンスに、特に意味はないんです(笑)。ただ、ブラジル時代にゴールを取った後にやったら、次の試合でも点が取れたので。ゲン担ぎのようなものですね。たまに興奮しすぎると忘れてしまいますが、冷静なときは必ずやりますよ」

 決勝トーナメントに入り、彼はゴールを決めた後に必ずこのパフォーマンスを見せていた。熱く戦いながらも、それだけ冷静に戦況を見ていたのだ。決勝戦の残り51秒、エビーニョは再びゴールを決めている。相手のパワープレーを防ぎ、ボールがGKイゴールから松宮充義にわたった瞬間、即座に相手のゴール前へと走り込み、松宮からのクロスに合わせた。

「最後の試合で大阪のチームメイトと一緒にタイトルを取れて本当にうれしい。点を取って、チームのタイトル獲得のお手伝いができた。最初のゴールでチームは落ち着いて後半に臨むことができたと思う。点を取る人、チームのために守備をする人、そういう役割分担がしっかりできていたからタイトルにつながった。本当に良いチームだと思う」

 2度目のプーマカップを置き土産に、チームを離れるエビーニョ。日本が大好きで、日本語でも試合後のインタビューに応じる彼の姿は、来季Fリーグの他クラブで見ることができそうだ。

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