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初出場校のU-16日本代表選手。飯塚の2年生左SB藤井葉大は安定感に加え「インパクトもある選手、という印象を」

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飯塚高の強力左SB、U-16日本代表DF藤井葉大(2年=セイザンFC U-15出身)

 第101回全国高校サッカー選手権は31日、2回戦が行われる。今大会注目の初出場校、飯塚高(福岡)は明桜高(秋田)と初戦。全国優勝3回の名門・東福岡高に惜敗した前年度決勝から、「0.01秒の差」を縮めるための1年間を過ごし、リベンジした実力派の初出場校だ。

 本格強化8年目で選手権切符を勝ち取った福岡県代表校には、年代別日本代表選手がいる。U-16日本代表の一員として、U17アジアカップ予選に出場した左SB藤井葉大(2年=セイザンFC U-15出身)だ。180cmのサイズと強烈な左足の持ち主。対人守備とヘディングの強さに加え、ダイナミックな攻撃参加も魅力とする強力左SBが選手権への意気込みや代表活動の感想などについて語った。

―飛躍の一年を過ごして選手権出場。
「今年のインハイ終わってから(県予選準優勝で)悔しいという思いがあったので、一生懸命練習してここまでこれたので、これからもハングリーにやっていきたい」

―もう一個、選手権でアピール。
「ワクワクしています。楽しみにしているし、活躍したい。家族、チームメート、指導者、全員の支えがあったから全国行けるというのは改めて実感できたので、そういう人たちへの感謝の気持ちでやっていきたい」

―代表を経て標準語になったという噂が。
「同部屋が東京だったので。寮の、です。結構色々な放言が混ざっているので(苦笑)」

―選手権予選のパフォーマンスをどう評価している?
「初戦、緊張というか、思い通りに動けなかったので。準決勝は普通でしたけれども、もっとやれたかなと思っています。決勝は普通通りに、堅実にプレーできたと思います」

―東福岡との決勝は浦(十藏、神戸内定)君が負傷欠場。対戦したかったのでは?
「今年一回も対戦できていなかったので、やりたかったのはあります」

―全国で対戦したい選手はいる?
「プロ内定している選手とやって、自分もプロ内定している選手と互角以上にやり合えるんだと見せたいです。

―組み合わせでは阪田澪哉君(C大阪内定)のいる東山などと同ブロック。
「昌平の荒井(悠汰)選手(FC東京内定)とかやりたいです。やったことないので予想付かないですけれども、楽しみにしています」

―アジアの戦いを経験したことは大きい。
「大きいですね。海外と日本とでサッカーするのは全然違って良い経験になりました。(チームで)自分だけその経験をして、代表のユニフォームの重みというのを感じました」

―緊張もした。
「最初は緊張しましたけれども、プレーし始めたらいつも通り案外落ち着いてできました」

―強度の部分で苦戦した選手が多かったという話だが、自分としてはどうだった?
「強度の面では自分、全然やれたと思いますし、まだ上げれるところは上げれるかなと思いますし。でも、プレーの質ではまだまだ足りなかったかなとこの間の遠征では思います」

―やれたところは?
「あまり守備する機会なかったけれど完封できたのもあるし、攻撃も迫力持って参加できたことも手応えの一つではありますね」

―基準がアジアや世界を向いているのでは。
「向けるように意識していますね、高い基準を意識しています」

―他の選手がプレミアリーグを戦っている中で、自分は県リーグ。人一倍意識してプレーしなければならなかった。
「そうですね。県リーグでは絶対的にやらないといけないと思っていました。プリンスリーグに上げないといけないということが最低限の目標だった」

―選手権。SBの選手がインパクトを残す。
「攻撃が好きなので、色々なところで上がって、積極的に参加してSBでも印象を残せるようにしたいです。得点だったり、アシスト、結果でも残して行きたいと思っています」

―飯塚は選手権に出たことがなかった。選手権に出るイメージはできていた?
「自分、高校サッカーが本当に好きだったので、テレビとかで見ていて、小学校の頃から『絶対にこのピッチに立ちたい』と思っていて、その準備はしていたので、今もそんな印象は変わっていないです」

―昨年のインハイで全国大会を経験した。当時、足りなかったことは。
「インターハイの頃はスタートではなくて、自分は途中から出させてもらうことが多かった。前線でFWで出させてもらっていました。正直、1年の頃はあまり視野を広く持つことができていなくて、ポジションを変わったこともあるんですけれども、視野が広くなったと思うので、また違う見方ができたらなと思います」

―どのような変化がある。
「SBって角なので、チーム全体の動きとか見れるんで、そういう点ではチーム全体のことを見て、雰囲気を感じたり、新たな発見ができるというのがある」

―色々な人に見てもらう大会になる。
「守備も攻撃も両立している選手で、非常に安定感もあり、インパクトもある選手という印象を残していきたいです」

―このプレーをした時に一番うれしいという時は?
「やっぱりピンポイントクロスだったりミドルシュート決めれたりする時です」

―攻撃が好きなんだね。
「でも、1対1ガチッと止めるときも楽しいですね」

―やられる気はしない。
「もちろん、ぶち抜かれることはないと思っています。それは絶対にない」

―飯塚の名前は知られていない。名前を広めるきっかけに。
「まずはチームとして勝利に結びつけるようなプレーをしたいですし、個人としてもインパクトを残せるようにしていきたいです」

―プロ志望なのかな。
「大学も考えていて、自分の理想としては大学からプロに行くのが理想ですけれども、プロで挑戦しようという気持ちもあります」

―選手権の目標は?
「優勝ですね。全試合、アシストやスコアラーになることを目指したいと思います」

(取材・文 吉田太郎)
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