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「FWとして1点しか取れてない」大津の191cmFW小林俊瑛は平山相太コーチの筑波大で成長誓う

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大津FW小林俊瑛(右)は卒業後、筑波大に進学予定(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.7 選手権準決勝 東山 1-1(PK4-2)大津 国立]

 エースとして、キャプテンとして、自らを責めた。準決勝敗退となった大津高(熊本)のFW小林俊瑛主将(3年)は「FWとして4試合やって、1点しか取れてない。しっかり見つめ直さないといけないところがたくさんある」と悔やんだ。

 2回戦から登場した大津だが、小林は3回戦の日本文理戦(○3-0)で挙げた1得点のみ。U-19日本代表候補に名を連ね、プレミアリーグWESTでは得点ランキング2位タイとなる14ゴールを奪ったエースが、選手権ではなかなか結果を残せなかった。

 2回戦の浜松開誠館戦は0-1の後半アディショナルタイムに途中出場のMF中馬颯太(3年)が劇的な同点ゴールを決め、PK勝ち。準々決勝の前橋育英戦も0-0からのPK戦を制して勝ち上がってきた。この日は前半39分にMF香山太良(3年)とのワンツーで先制点の起点となった小林だが、自身のシュートは1本のみ。守備陣に奮闘に応えられなかった。

「全然ダメなキャプテンでした」。そう自虐的に語った小林だが、試合後、MF田原瑠衣(3年)らチームメイトから「ありがとう」という言葉をかけられたそうで、「何もできてないわけじゃなかったのかなと感じた。(キャプテンになって)人間性、責任感の部分は変わったと思う」と言った。

 卒業後は筑波大に進学予定。将来のプロ入りも見据える191cmの大型ストライカーは「フィジカルで外国人選手と戦うにはまだまだ。大学の4年間でもっと見つめ直していきたい」と進路を決めた。

 筑波大には今年度より大学院に入学した元日本代表FWの平山相太氏もコーチとして在籍。昨年12月に行われた第6回全日本大学サッカー新人戦は大学1、2年生の大会ということもあり、小井土正亮監督ではなく、平山氏が指揮を執り、初優勝に導いた。来季からはトップチームが戦う関東大学リーグの指揮も任されることになるという。

 同じ長身FWでもある小林は「そこもあって筑波に行こうと決断した」と、平山氏の存在が決め手の一つになったという。「この人のところでやりたいと思って決めた。点を取れるFW、チームを勝たせられるFWにならないといけない」と、大学でのさらなる成長を誓った。

(取材・文 西山紘平)

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